「子どもが保健室登校をしているみたいで、これからどうなるんだろう…」
「保健室で過ごしていても、出席扱いになるのかな…」
「親として、いまどう関わればいいのか分からなくて…」
結論からお伝えすると、保健室登校は、文部科学省の通知や日本学校保健会のガイドラインで位置づけられた、正式な学校での過ごし方の一つです。
校長先生の判断で「出席」として記録されるケースが多くあります。
文部科学省の最新調査(令和7年10月発表)では、小・中学校の不登校児童生徒数は35万3,970人と過去最多を更新しました。
保健室登校を含め、教室以外の場所で過ごすお子さんは、決して珍しい状況ではありません。
ただ、学校によって運用や対応は違いますし、出席扱い・通知表・親の関わり方など、確認したいことは多岐にわたります。
何から整理すればいいか、つかみにくいですよね。
保護者の声子どもが保健室登校をしているのですが、これからどう関わればいいのか分からなくて…
ひかりすまいるアドバイザー保健室登校の基本・出席扱い・学校での過ごし方・親としての関わり方を一つずつ整理していけば、いまご家庭でできることが見えてきますよ。
この記事では、全国3,526校以上のフリースクール・不登校支援機関の情報を独自に取材・整理してきた2026年最新版のひかりすまいる編集部が、
- 保健室登校とはどんな状態か、最新の状況
- 保健室登校になるよくあるきっかけ
- 出席扱い・成績への影響の基本
- 保健室登校のときの学校での過ごし方
- お子さんへの親としての関わり方
- 学年別に押さえておきたいポイント
- 保健室登校が難しいときの選択肢
などについて詳しくご紹介していきますね。
保健室登校とは?まずは現状を知る

保健室登校は、教室に入りづらいお子さんが、保健室で過ごしながら学校に通う形を指します。
保健室登校とはどんな状態?
「保健室登校」とは、教室には入らずに、保健室で過ごしながら学校に通うことを指します。
公益財団法人日本学校保健会では、保健室登校を次のように定義しています。
常時保健室にいるか、特定の授業には出席できても学校にいる間は主として保健室にいる状態
たとえば、こんな過ごし方のお子さんがあてはまります。
- 朝の登校はできるが、教室に入るのが難しい
- 一部の授業は出席できるが、その他の時間は保健室で過ごす
- 朝の会と給食だけ教室で、ほかの時間は保健室で過ごす
- 体調や気分に合わせて、早退・遅刻をしながら保健室で過ごす
保健室では、養護教諭(保健室の先生)が見守るなか、自習や読書、軽い課題、休息といった時間の使い方が中心になります。
ひかりすまいるアドバイザー学校によっては、スクールカウンセラーと話せる日が決まっていたり、教科の先生がプリントを届けてくれたりするケースもあります。
保健室登校・別室登校・放課後登校・不登校の違い
保健室登校に似た言葉として、「別室登校」「放課後登校」「不登校」があります。
学校によって名称や運営の仕方は異なりますが、おおまかな違いは下の表のとおりです。
| 名称 | 過ごす場所 | 学校への登校 | 出席日数の扱い |
|---|---|---|---|
| 保健室登校 | 保健室 | あり | 出席扱いとなることが多い |
| 別室登校(相談室登校) | 空き教室・相談室など | あり | 出席扱いとなることが多い |
| 放課後登校 | 教室・相談室など | あり(放課後の短時間) | 出席扱いとなることが多い |
| 不登校 | 主に自宅 | なし | 欠席として記録される(年間30日以上欠席が基準) |
保健室登校は、不登校とは別の状態として扱われます。
教室に入れなくても、学校に足を運べている状態は、欠席ではなく出席として記録されるケースが多いです。
ひかりすまいるアドバイザーお子さんの状態や学校の体制によっては、別室登校や放課後登校のほうが合うケースもありますので、保健室以外の選択肢も学校に確認してみるとよいですよ。
保健室登校をしているお子さんの最新の状況
教室以外で過ごすお子さんは、年々増えています。
文部科学省の最新調査(令和7年10月29日公表)によると、令和6年度の小・中学校の不登校児童生徒数は35万3,970人と、過去最多を更新しました。
| 学校種 | 不登校児童生徒数 | 全児童生徒に占める割合 |
|---|---|---|
| 小学校 | 137,704人 | 約2.3%(約44人に1人) |
| 中学校 | 216,266人 | 約6.8%(約15人に1人) |
| 高等学校 | 67,782人 | 約2.3% |
中学校では1クラスに2〜3人があてはまる計算になり、保健室登校をはじめ、教室以外で過ごす選択をするお子さんは決して特別な存在ではありません。
保健室登校は、教室から完全に離れる前の段階や、家から少しずつ動き出す段階で、お子さんの居場所として選ばれているケースが多くあります。
※出典: 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(令和7年10月29日公表/令和8年1月16日更新)
保健室登校になるよくあるきっかけ

保健室登校になる背景は一人ひとり違いますが、人間関係・学習・体調・心の疲れ・家庭の変化など、いくつかのきっかけが見られます。
ここでは、よくあるきっかけを整理していきますね。
よくあるきっかけ
保健室登校になるよくあるきっかけは、大きく分けて次のようなものがあります。
| きっかけ | 主な状況 |
|---|---|
| 友だち関係・教室の人間関係 | 仲のよい友だちと距離ができた/グループから外された感覚/言葉のからかい |
| 学習面でのつまずきや不安 | 授業についていけない/発表・音読への緊張/テスト結果への落ち込み |
| 先生との相性 | 指導スタイルが合わない/叱責の頻度が多く感じる |
| 体調や心の疲れ | 頭痛・腹痛・吐き気が続く/睡眠リズムの乱れ/起立性調節障害 |
| 家庭環境の変化 | きょうだいの誕生・引っ越し・進級・進学など環境の変化 |
明確ないじめだけでなく、お子さん本人にしか分からない小さな違和感の積み重ねで、教室に入りづらくなることもあります。
特に小学校高学年から中学生・高校生にかけては、起立性調節障害という自律神経の病気が背景にあるケースも知られています。
朝起きるのがつらく、午前中の体調が悪くなりやすい病気で、症状が続くようなら、医療機関に相談するのも選択肢の一つです。
「理由がはっきりしない」ことも珍しくない
保健室登校になる背景には、複数の要因が重なっていることが多く、一つの原因に絞り込めないことも珍しくありません。
- お子さん自身もうまく言葉にできない
- きっかけと思っていたことが、ほんの一部分にすぎなかった
- いくつかのストレスが重なって、保健室に行きたくなった
「なぜ教室に入れないの?」と理由を問い詰めると、お子さん本人が答えられず、自分を責めてしまうこともあります。
「はっきりした理由は分からない」「本人もうまく説明できない」というそのままの状態を受け止めるところから、保健室登校との向き合い方が始まるご家庭も多いです。
保健室登校は出席扱いになる?

保健室登校は、文部科学省の通知をもとに、校長先生の判断で「出席」として記録されるケースが多くあります。
ただし、運用や成績の扱いは学校ごとに異なります。
校長判断で「出席」として扱われるのが基本
保健室登校の出席扱いに、明確な法令や全国一律のルールがあるわけではありません。
最終的な判断は、各学校の校長先生に委ねられています。
文部科学省は、不登校児童生徒への支援に関する通知のなかで、保健室登校など校内で過ごす形について、学校に登校している以上は欠席者として扱わない方針を示しています。
校舎内に登校しており、養護教諭が見守る環境で過ごしているという事実があるため、多くの学校では保健室にいても「出席」として記録されているのが一般的です。
小・中学校と高校で扱いが異なる
小学校・中学校(義務教育)と高校では、保健室登校の取り扱いに違いがあります。
| 項目 | 小・中学校 | 高校 |
|---|---|---|
| 義務教育 | あり | なし |
| 出席扱い | 校長判断で出席扱いになりやすい | 校長判断で出席扱いになる場合あり |
| 単位認定 | 不要(自動で進級・卒業) | 必要(取れないと留年・卒業に影響) |
| 進級・卒業 | 出席日数不足だけで影響することは原則なし | 単位不認定で進級・卒業に影響することあり |
特に大きいのは「単位認定」の有無です。
小・中学校では出席扱いになれば自動的に進級できますが、高校では授業に出ていない期間が長くなると、単位が認められないことがあります。
高校では「出席扱いになるか」だけでなく、「単位がもらえるか」もあわせて確認することが大切です。
通知表・内申点・成績への影響は学校により異なる
保健室登校でも、テストや課題などの評価材料がそろっていれば、通知表や内申点(中学校での評定)がつくケースは多くあります。
ただし、評価のされ方は学校ごとに違いがあります。
- 定期テストを保健室や別室で受験できるケースが多い
- 課題・提出物の提出があれば評価の材料として扱われる
- 「主体的に学習に取り組む態度」は授業中の取り組みを直接観察しづらく、評価がしづらくなる場合がある
ひかりすまいるアドバイザー中学生のお子さんの場合、内申点が高校受験に関わるため、評価のされ方は早めに学校に確認しておくと安心ですよ。
令和6年8月には、文部科学省から「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)」が出され、自宅やフリースクールなど学校外での学習成果も成績評価の材料にできることが、法令上明確になりました。
保健室登校と並行して自宅で学習している場合は、学校に共有することで、評価の材料として扱ってもらえる可能性があります。
学校外の活動も「出席」として扱われる仕組みがある
文部科学省は令和8年4月、不登校児童生徒の出席扱いに関する保護者向けリーフレットを公開しました。
学校外での活動や、自宅でのICTを活用した学習も、一定の条件を満たせば「出席」として認められる仕組みが、改めて整理されています。
| 活動の種類 | 出席扱いの対象 |
|---|---|
| 教育支援センター(適応指導教室)での活動 | 自治体が設置する公的施設 |
| フリースクールなど民間施設での活動 | 一定の要件を満たした施設 |
| 自宅でのICTを活用した学習活動 | 校長が必要と認めた場合 |
保健室登校と並行して、学校外の場を利用することも可能です。
ひかりすまいるアドバイザーご家庭の状況やお子さんの希望に合わせて、無理のない範囲で選んでいけます。
出席扱い・通知表・内申点・単位の詳細
出席扱いの判断や、成績・通知表・内申点・単位への影響について、より詳しく知りたい場合は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてくださいね。
保健室登校のときの学校での過ごし方

保健室登校のときの学校での過ごし方は、お子さんや学校によってさまざまです。
基本的な1日の流れと、保健室以外の時間の使い方を整理していきますね。
1日のスケジュール例
学校によって時間帯やルールは異なりますが、保健室登校のおおまかな流れは次のようなイメージです。
| 時間帯 | 過ごし方の例 |
|---|---|
| 8:15〜8:30 | 登校、保健室で荷物の整理 |
| 8:30〜10:20(1〜2限) | 自習・課題への取り組み |
| 10:20〜10:30 | 休み時間 |
| 10:30〜12:20(3〜4限) | 自習、養護教諭との会話 |
| 12:20〜13:05 | 給食または昼食(教室で食べる日、保健室で食べる日など) |
| 13:05〜13:25 | 昼休み |
| 13:25〜15:15(5〜6限) | 自習・課題の続き |
| 15:15〜 | 下校 |
登校時間や帰宅時間も、学校によっては柔軟に対応してもらえる場合があります。
保健室で過ごす時間の使い方
保健室で過ごす時間の使い方は、学校や担当の養護教諭によって異なります。
よくある過ごし方は次のとおりです。
- 教科書やプリントを使った自習
- 学校から渡された課題への取り組み
- 読書(自分で持参した本や保健室の本)
- 養護教諭との会話・体調確認
- スクールカウンセラーとの面談(予定がある日)
- タブレット・ICT教材を使った学習(学校による)
授業を受けているお子さんと同じ時間割で学習を進める必要はなく、お子さん自身のペースで取り組めることが多いです。
一部の授業や給食だけ教室に行くケース
保健室で過ごしながら、得意な教科や好きな活動の時間だけ教室で過ごす形をとるお子さんもいます。
教室と保健室を行き来する形は、学校との相談のなかで柔軟に決まることが多いです。
| ケース | 過ごし方の例 |
|---|---|
| 朝の会だけ教室 | 朝の会のあとは保健室で過ごす |
| 給食の時間だけ教室 | 仲のいい友だちと一緒に食べる時間だけ教室に戻る |
| 実技教科だけ参加 | 体育・音楽・図工・美術・調理実習など |
| 1時間目だけ出席 | お子さんが得意な教科のときだけ教室で受ける |
教室で過ごす時間を増やすことを目標にする必要はありません。「お子さんが安心して過ごせる範囲で選ぶ」ことが大切なポイントです。
ひかりすまいるアドバイザーその日の体調や気持ちによって、教室に行く日もあれば、保健室で過ごす日もあって大丈夫です。
テストや課題の受け方
多くの学校では、保健室登校をしているお子さんが定期テストや小テストを受けるとき、保健室や別室での受験が認められています。
| 項目 | 一般的な対応 |
|---|---|
| 定期テスト | 保健室や別室で同じ問題を受験することが多い |
| 小テスト・確認テスト | 教科担当との相談で柔軟に対応 |
| 課題・提出物 | 通常どおり提出。学校から渡される形式が多い |
| 受験時間 | 通常の時間どおりが基本 |
お子さんの体調や状況によっては、テストを受けるのが難しい日もあります。
その場合は、テストの実施日を後日に振り替えてもらえるなど、柔軟に対応してくれる学校もあります。
担任や教科担当の先生に、事前に相談しておくと安心です。
保健室を利用するうえで知っておきたいこと
保健室登校を始めるにあたって、知っておきたい点を整理しておきますね。
- 保健室は本来、体調不良のお子さんが利用する場所でもある
- 養護教諭は学習指導の専門ではないため、自習が中心になる
- 利用ルールや時間帯は学校ごとに違う
- 担任の先生や教科担当との連絡は、別途必要になる場合がある
学校によっては、保健室にいられる時間帯や、ほかのお子さんが利用するときの過ごし方について、独自のルールを設けている場合もあります。
お子さんの学校でどんな運用になっているかは、養護教諭や担任の先生に確認しておくと、戸惑いが少なくなりますよ。
保健室登校をしているお子さんに親が確認しておきたいこと

保健室登校を続けるなかで、親としてやっておきたい手続きや確認事項を整理しておきますね。
学校への確認事項と、記録の残し方が中心になります。
学校に確認しておきたい項目
保健室登校をしているなかで、ご家庭が学校に確認しておきたい項目は次のとおりです。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 出席扱い | 保健室で過ごした時間が出席として記録されるか |
| 通知表・成績 | テストや課題による評価のされ方 |
| 内申点(中学生) | 観点別評価のされ方 |
| 単位認定(高校生) | 出席日数だけでなく単位の取り扱い |
| テスト・課題 | 保健室や別室での受験は可能か/振替対応はあるか |
| 担任・養護教諭との連絡 | 頻度・方法 |
| スクールカウンセラー利用 | 保護者だけでの面談も可能か |
| 校内の別の居場所 | 別室登校・サポートルームの有無 |
| 学校行事 | 行事への参加の扱い |
確認のタイミングは、保健室登校が始まったときや、学期の切り替わりがおすすめです。
ひかりすまいるアドバイザー担任の先生・養護教諭・スクールカウンセラーなど、複数の先生が関わるため、誰に何を確認するかを整理しておくとスムーズです。
出席扱いや成績評価の詳しい仕組みについては、こちらの記事もあわせてご参考ください。
連絡・面談の記録を残しておく
学校とのやり取りは、担任・養護教諭・スクールカウンセラーなど複数の先生にまたがります。
確認した内容を記録に残しておくと、ご家庭内の共有や次回の相談に役立ちます。
記録しておきたい項目は次のとおりです。
- 連絡した日付・相手・連絡方法
- 聞いた内容・先生からの返答
- 次回の連絡予定や決まったこと
ひかりすまいるアドバイザー担任の先生が異動したときや、進級でクラスが変わったときにも、過去の合意事項を共有できるので役立ちますよ。
学校外の機関を併用するときの情報共有
教育支援センター・フリースクール・自宅でのICT学習など、学校外で過ごす場所を併用する場合は、在籍校への情報共有も親としての手続きの一つです。
| 学校外の場 | 学校に共有しておきたいこと |
|---|---|
| 教育支援センター(適応指導教室) | 通所開始の時期・通う頻度・在籍校との連携希望の有無 |
| フリースクール | 通学頻度・出席扱いの希望・施設名と所在地 |
| 自宅でのICT学習 | 使用教材・学習時間・学習計画 |
文部科学省の通知では、こうした学校外での活動も、一定の条件を満たせば校長判断で「出席」として認められる仕組みが整っています。
ご家庭から学校に共有しておくことで、出席扱いの相談や成績評価の材料として扱ってもらえる可能性が広がります。
学期・学年の節目で確認したいこと
保健室登校を続けるなかで、学期や学年の節目に確認しておきたい項目を整理しておきますね。
| 時期 | 確認しておきたいこと |
|---|---|
| 学期はじめ | 出席扱いの方針、テスト・課題の予定 |
| 学期半ば | 出席日数の経過、提出物の状況 |
| 学期末 | 通知表(評価)の見方、次学期に向けた方針 |
| 年度末(小学生・中1〜2) | 進級時のクラス替え・引き継ぎ事項 |
| 年度末(中3) | 受験校との連絡、調査書の内容確認 |
| 年度末(高校生) | 単位取得状況、進級・卒業の見込み |
進学・受験を控えるご家庭は、早めに進路指導の体制も確認しておくと、選択肢の整理がしやすくなります。
学校との相談の進め方や、最初の切り出し方については、こちらの記事もあわせてご参考ください。
学年別に押さえておきたいポイント

小学生・中学生・高校生では、保健室登校で確認しておきたいポイントが異なります。学年ごとの主な特徴を整理していきますね。
小学生:学校との連携と低学年・高学年の違い
小学校は義務教育のため、保健室登校は原則として出席扱いになります。
進級への影響もほぼありません。
押さえておきたい主なポイントは次のとおりです。
- 低学年は母子分離不安が背景にあるケースが多い
- 高学年は学習面の不安や思春期の入り口が背景になることがある
- 担任・養護教諭・スクールカウンセラーとの連携が中心
- 中学校進学のタイミングで状況が変わるご家庭もある
小学生のお子さんの保健室登校について、よくあるきっかけ・親としての関わり方・学校との相談の流れを、こちらの記事でくわしくご紹介していますよ。
中学生:内申点と高校受験への影響
中学校も義務教育のため、保健室登校は原則として出席扱いになります。
ただ、中学生で特に意識しておきたいのは、内申点(評定)と高校受験への影響です。
押さえておきたい主なポイントは次のとおりです。
- 観点別評価のされ方は学校ごとに違う
- 「主体的に学習に取り組む態度」は授業中の取り組みからも評価されるため、保健室登校では評価しづらい場合がある
- 受験校の種類(公立/私立/通信制)で内申点の比重が変わる
- 不登校生徒向けの選抜方式(チャレンジスクール等)を整備する都道府県もある
中学生のお子さんの保健室登校と、内申点・高校受験への影響については、こちらの記事でくわしくご紹介していますよ。
高校生:出席扱いと単位認定は別問題
高校は義務教育ではないため、出席扱いと単位認定が別の制度になります。
押さえておきたい主なポイントは次のとおりです。
- 出席扱いになっても、自動的に単位がもらえるわけではない
- 教科ごとの授業時数のうち、原則3分の2以上の出席が単位認定に必要
- レポート提出やテストで単位を認める柔軟な対応をする学校もある
- 通信制高校への転入も選択肢の一つ
高校生のお子さんの保健室登校と、単位・卒業・進路選択については、こちらの記事でくわしくご紹介していますよ。
保健室登校が難しいときの選択肢

保健室登校以外にも、お子さんが過ごせる場所はあります。
校内の別の居場所から、教育支援センター、フリースクール、自宅でのICT学習まで、選択肢を整理していきますね。
校内の別室・サポートルーム
学校内で、保健室以外の居場所が用意されているケースもあります。
| 名称(呼び方は学校による) | 内容 |
|---|---|
| 別室登校(相談室登校) | 空き教室・相談室で過ごす |
| 校内サポートルーム | 学校独自の支援ルーム |
| 校内教育支援センター | 文科省の整備支援を受けて開設された校内施設 |
文部科学省は「COCOLOプラン」(令和5年3月)のなかで、校内教育支援センターの整備支援を進めています。
学校によっては、保健室の利用が難しいときに、別室登校という形で空き教室や相談室を居場所にできる場合もあります。
ひかりすまいるアドバイザーお子さんの在籍校に、保健室以外の居場所があるかも、あわせて確認してみるとよいですよ。
教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センター(適応指導教室とも呼ばれます)は、自治体が設置している不登校児童生徒のための学習・生活支援の場です。
- 多くの自治体で利用料は無料
- 在籍校の校長判断で出席扱いが認められる
- 学校・自治体・支援員が連携している
お住まいの自治体に教育支援センターがあるかは、教育委員会のホームページや、お子さんの在籍校に問い合わせると確認できます。
フリースクール(民間施設)
フリースクールは、民間が運営する学校外の居場所です。
学習サポートだけでなく、お子さんが安心して過ごせる場所として活用されています。
タイプは通学型・オンライン型・在宅型などがあり、お子さんの状況に合わせて選んでいけます。
文部科学省の通知でも、フリースクールなどでの活動が、一定の要件のもとで在籍校の出席扱いになる仕組みが認められています。
ここでは、小・中・高に対応するフリースクールを2つご紹介しますね。
学研WILL学園は、学校が合わない・通う自信がないお子さんが、少人数の環境で過ごしやすい学園です。
小学6年生から高校生まで対応しており、学年や状況に合わせて課程や通い方を選べます。
通学・個別指導・メタバースなどに対応し、学習面だけでなく生活リズムや人間関係の不安にも寄り添います。
小・中学生の出席認定実績があり、高校生は高校卒業資格の取得を目指せる点も安心材料です。
- 対象:小学6年生・中学生・高校生
- 形式:通学・個別指導・メタバースなどに対応
- 雰囲気:少人数でアットホームな学園
- 支援:学習面・生活面・気持ちの面をサポート
- 進路:学校復帰・高校進学・高校卒業まで見据えた支援

「学校に行けない日」も、家からつながれる学び場があります。
aini school 小中等部は、不登校のお子さまが安心して参加できるオンラインフリースクールです。
顔出しや発言を無理に求めず、朝のホームルーム・教科学習・マイクラやイラストなどの楽しい授業を通じて、少しずつ生活リズムや人とのつながりを取り戻しやすい環境が整っています。
- 小1〜中3に対応
- 平日9:00〜15:00に開校
- 教科学習+好きなことから学べる授業
- 出席扱い認定の取得サポートあり
費用や運営方針は、スクールによって幅があります。資料請求や見学で、ご家庭やお子さんに合うかどうかを確認するのがおすすめですよ。
自宅でのICT学習
学校外で過ごす時間が長くなっているお子さんには、自宅でICT教材を使った学習という選択肢もあります。
文部科学省の通知では、自宅でICT等を活用して学習する場合も、一定の要件を満たせば、在籍校の校長判断で出席扱いになる仕組みがあります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 学校と保護者の連携 | 学校と保護者が連絡を取り合いながら学習を進める |
| 計画的な学習プログラム | 学校が認める内容で計画的に学習する |
| 学習状況の把握 | 学校がお子さんの学習状況を把握できる仕組み |
ICT教材を選ぶときは、出席扱いに対応しているかも確認しておくと安心です。代表的な選択肢としては、無学年式のICT教材「すらら」「サブスタ」などがあります。
ご家庭の状況や、お子さんの希望に合わせて、無理のない範囲で選んでいけますよ。
小中高の5教科に対応した無学年式のICT教材で、全国の在籍校で「出席扱い」の認定実績が豊富にあります。
AIが苦手分野を自動分析して個別カリキュラムを作ってくれるため、家庭学習でもつまずきにくい仕組みが整っています。
- 対象:小学生・中学生・高校生
- 料金:月額7,480円〜
- 出席扱い:対応(実績豊富)
保健室登校に関するよくある質問

保健室登校について、保護者の方からよく寄せられる質問にお答えしていきますね。
保健室登校中の学習はどう進めればよいですか?
保健室で過ごす時間は、自習や課題への取り組みが中心になることが多いです。
養護教諭は学習指導の専門ではないため、教科の進め方は担任や教科担当の先生との相談になります。
学校の進度に合わせる必要はなく、お子さんが取り組めそうな範囲から進めて大丈夫です。
ご家庭でICT教材を活用したり、市販のドリルを使ったりするケースもあります。
担任の先生に話しにくいときは誰に相談すればよいですか?
担任以外にも、相談できる窓口はあります。
| 相談先 | 主な役割 |
|---|---|
| 養護教諭 | 保健室での過ごし方・体調面の相談 |
| スクールカウンセラー | 心理面の相談、保護者だけの面談も可能 |
| 学年主任・教頭・校長 | 学校としての判断に関わる立場 |
| スクールソーシャルワーカー | 家庭・学校・地域の連携を支援 |
「担任の先生にしか相談してはいけない」というルールはありません。話しやすい入り口から相談を始めて大丈夫です。
給食や昼食はどうすればよいですか?
学校によって対応が分かれます。
- 保健室で食べる
- 教室に戻って食べる
- 別室(相談室など)で食べる
- 給食を取らずに早退する
体調や気分に合わせて、その日ごとに選べるよう調整してくれる学校もあります。
事前に養護教諭や担任の先生に相談しておくと、当日の流れがスムーズになります。
学校行事(運動会・修学旅行など)への参加はどうなりますか?
参加・不参加・部分参加など、お子さんの状況に合わせて柔軟に対応してもらえる学校が多いです。
たとえば次のような対応があります。
- 興味のある競技や場面だけ参加する
- 当日の保健室待機を相談する
- 修学旅行はご家庭で判断して欠席する
- 写真撮影など一部だけ参加する
早めに担任の先生と相談し、無理のない範囲を一緒に決めておくと安心です。
保健室登校をしながら、フリースクールやICT学習も使えますか?
利用できます。
保健室登校と並行して、フリースクールや教育支援センター、自宅でのICT教材を活用しているケースもあります。
学校外での活動も、一定の要件を満たせば「出席」として記録できる仕組みが整っています(令和8年4月公開の文部科学省リーフレットで改めて整理されました)。
詳しい仕組みは、こちらの記事もあわせてご覧くださいね。
保健室登校が学校で受け入れられないときはどうすればよいですか?
学校の体制や保健室の利用状況によって、希望どおりに受け入れてもらえないこともあります。
その場合は、次のような選択肢があります。
- 別室登校・放課後登校・校内サポートルームなど、ほかの過ごし方を相談する
- 教育委員会や自治体の教育相談センターに相談する
- 教育支援センター(適応指導教室)の利用を検討する
- フリースクールなど学校外の居場所を併用する
学校以外の相談先や選択肢を持っておくことで、ご家庭で抱え込まずに次の一歩を考えやすくなります。
まとめ|保健室登校はお子さんに合った過ごし方の一つ

最後にこちらの記事をまとめていきましょう。
こちらの記事では、
- 保健室登校とはどんな状態か、最新の状況
- 保健室登校になるよくあるきっかけ
- 出席扱い・成績への影響の基本
- 保健室登校のときの学校での過ごし方
- 親が確認しておきたい手続きや実務
- 学年別に押さえておきたいポイント
- 保健室登校が難しいときの選択肢
などについてご紹介しました。
基本情報まとめ
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 出席扱い | 校長判断が基本。小・中学校では「出席」となることが多い |
| 高校の特徴 | 出席扱いと単位認定は別問題。授業時数の不足で単位不認定の可能性あり |
| 学校での過ごし方 | 保健室での自習が中心。一部の授業や給食だけ教室に行く形も |
| 親の確認事項 | 出席扱い・通知表・テスト・学校行事などを早めに学校と共有 |
| 学校外の選択肢 | 教育支援センター・フリースクール・ICT学習も出席扱いの対象 |
保健室登校は、お子さんの状態に合わせて学校と相談しながら続けられる過ごし方の一つです。出席扱い・成績・単位・学校外の併用については、学年や学校の運用に合わせて確認しておくと安心です。
ここに注意!
対応や運用は学校・自治体によって異なります。最新の情報は、お子さんが在籍する学校や自治体に直接ご確認くださいね。
関連記事
学年ごと、テーマごとに、より詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。
学校外の居場所を検討するなら
教室に入れない時期があっても、お子さんに合う過ごし方は一つではありません。
保健室、別室、学校外の居場所——どれを選んでも、お子さんが自分のペースで進める形があります。
ひかりすまいるアドバイザー焦らず、お子さんと一緒に、ご家庭にとっての一歩を見つけていけますように。
ひかりすまいる編集部は、これからもお子さんとご家庭の選択肢が広がるような情報をお届けしていきます。






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