「学校に行けなくなったのは、発達障害が関係しているのかな…」
「育て方が悪かったのかも、と考えてしまう…」
「この先、学校や進路はどうなるんだろう…」
発達の特性が、学校での過ごしにくさにつながることはあります。ただし、発達障害だけが不登校の原因とは限りません。
大切なのは、診断名だけで考えるのではなく、お子さんが今どこで困っているのかを見ることです。
ただ、相談先や支援の種類が多く、何から考えればよいのか分かりにくいですよね。
保護者の声学校から「発達の特性があるかもしれない」と言われました。急なことで、これから何をすればよいのか分かりません。
ひかりすまいるアドバイザーすぐに答えを出す必要はありません。
この記事では、学校で負担になりやすい場面や家庭での過ごし方、相談先、学校以外の居場所を分かりやすく整理しています。
この記事では、不登校と発達障害について、次の内容をご紹介します。
- 発達の特性と学校生活の関係
- ASD・ADHD・LD/SLDごとの困りやすい場面
- 家庭で考えられる過ごし方
- 学校や公的機関への相談方法
- フリースクールや進路の選択肢
不登校と発達障害には関係がある?まず知っておきたいこと

発達障害があるからといって、必ず不登校になるわけではありません。
ただ、お子さんの苦手なことと学校の環境が合わず、毎日の負担が大きくなることはあります。
文部科学省の令和4年調査では、通常の学級に通う小・中学生の8.8%に、勉強や学校生活で大きな困りごとがある可能性が示されました。
「発達障害だから不登校」ではない|背景にある特性と環境のミスマッチ
発達障害がある子が、みんな学校へ行けなくなるわけではありません。
一方で、発達の特性によって、学校で過ごすことがつらくなる子はいます。
たとえば、次のような場面です。
- 教室の音や人の多さが苦手
- 急な予定変更に気持ちがついていかない
- 先生の話を聞きながらノートを取るのが難しい
- 忘れ物や提出物の管理がうまくできない
- 読む、書く、計算することの一部に強い苦手がある
- 周りの子と同じ速さで動くことが難しい
学校では、たくさんの子が同じ教室で、同じ時間割に合わせて過ごします。
そのため、お子さんが苦手なことを毎日くり返さなければならず、少しずつ疲れがたまる場合があります。
注意されたり、周りの子と比べられたりすることが続くと、「また失敗するかもしれない」と学校へ行くことが怖くなる子もいます。
これは、お子さんのやる気が足りないからではありません。親御さんの育て方が理由でもありません。
発達障害情報・支援センターによると、発達障害の特性や困りごとの現れ方は一人ひとり異なります。
同じ診断名でも、苦手なことや必要な支援は同じではありません。
診断名だけを見るのではなく、「学校のどの場面で困っているのか」を見ていくことが大切です。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害とは」
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/whatsdd/
診断名よりも、今困っていることを見る
発達障害の診断を受けている子もいれば、診断はないものの、発達の特性が見られる子もいます。
診断がつくかどうか、はっきりしない状態を「グレーゾーン」と呼ぶこともあります。
ただし、「グレーゾーン」は正式な診断名ではありません。
ひかりすまいるアドバイザー診断がなくても、学校で困っていることがあれば相談できます。
反対に、診断がついていても、困っている場面や必要な配慮は一人ひとり違います。
大切なのは、診断名だけでお子さんの状態を決めないことです。
たとえば、
- 朝になると動けなくなる
- 教室に入れない
- 学校の話をすると強く嫌がる
- 宿題や提出物に手をつけられない
- 学校から帰るとぐったりしている
といった様子がある場合は、学校生活のどこかに大きな負担があるのかもしれません。
ひかりすまいるアドバイザー「発達障害かどうか」だけを考え続けるよりも、お子さんが今どこで困っているのか、どのような場面なら過ごしやすいのかを整理するほうが、必要な支援につながりやすくなります。
診断名がなくても、学校や公的な相談窓口に現在の困りごとを伝え、利用できる配慮や支援について相談できます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害とは」
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/whatsdd/
【特性別】発達障害の子が学校でつまずきやすい理由

発達障害情報・支援センターでは、発達障害の主なものとして、ASD・ADHD・LD/SLDなどを紹介しています。
ただし、同じ名前の診断がついていても、苦手なことや困り方は一人ひとり違います。
ここでは、それぞれの特性が学校生活でどのような負担につながることがあるのかを、分かりやすく整理します。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害とは」
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/whatsdd/
ASD(自閉スペクトラム症)|予定変更や感覚過敏でしんどくなりやすい
ASDのある子が学校でつらくなるのは、その子がわがままだからではありません。
予定の変化や教室の刺激が大きな負担になっている場合があります。
発達障害情報・支援センターによると、ASDには、人とのやりとりが難しい、決まったやり方を好む、音や光などを強く感じるといった特性が見られることがあります。
たとえば、学校では次のようなことが負担になる場合があります。
- 時間割や先生が急に変わる
- 教室の話し声やチャイムが大きく聞こえる
- 体育館や給食室のにおいが気になる
- グループ活動で何をすればよいか分からない
- 遠回しな言い方や冗談の意味をつかみにくい
大人には小さな変更に見えても、お子さんにとっては「聞いていた話と違う」と感じるほど大きな出来事になることがあります。
学校で何度も我慢していると、家に帰ってからぐったりしたり、気持ちが大きく乱れたりする場合もあります。
家では落ち着いているからといって、学校でも平気とは限りません。
ひかりすまいるアドバイザー予定を前もって知らせる、言葉だけでなく紙に書いて伝える、静かな場所で過ごせるようにするなど、環境が変わると負担が軽くなる子もいます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「支援者向けテキスト版」
https://www.rehab.go.jp/ddis/world/brochure/Japanese2/japanese2_text/※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「支援方法の学習」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/study/support/
ADHD(注意欠如・多動症)|集団のルールや持続的な集中が負担になりやすい
ADHDのある子が忘れ物をしたり、授業に集中できなかったりしても、やる気がないとは限りません。
気をつけようと思っていても、うまくできないことがあります。
発達障害情報・支援センターによると、ADHDには、集中を長く続けることが難しい、じっとしていることが苦手、考えるより先に動いてしまうといった特性があります。
学校では、次のような場面で困りやすくなります。
- 先生の話を最後まで聞き続ける
- 黒板を見ながらノートを取る
- 宿題や提出物を忘れずに出す
- 順番が来るまで静かに待つ
- 周りの音や動きを気にせず作業する
- 次の授業に必要な物を準備する
本人は一生懸命でも、注意されたり、「何度言えば分かるの」と責められたりすることが続く場合があります。
失敗が重なると、授業に参加することや先生に会うことが嫌になり、学校へ向かいにくくなることもあります。
ひかりすまいるアドバイザー一度にたくさん伝えるのではなく、することを一つずつ示す、短い時間で区切る、持ち物や予定を目で確認できる形にするなど、分かりやすい方法に変えると取り組みやすくなる子もいます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「支援者向けテキスト版」
https://www.rehab.go.jp/ddis/world/brochure/Japanese2/japanese2_text/※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「各障害の定義」
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/definition/
LD・SLD(限局性学習症)|特定の学習だけがうまくいかずつらくなりやすい
LD・SLDのある子は、すべての勉強が苦手なわけではありません。
「読む」「書く」「計算する」など、特定の学習だけに強い苦手が出ることがあります。
発達障害情報・支援センターによると、LDは学習障害、SLDは限局性学習症と呼ばれます。
知的な発達に大きな遅れはなくても、特定の学習に強い難しさがある状態です。
たとえば、次のような困りごとがあります。
- 文章を読むのにとても時間がかかる
- 行を飛ばしたり、似た文字を読み間違えたりする
- 頭では分かっていても文字に書けない
- 漢字を何度練習しても覚えにくい
- 数字や計算の順番が分からなくなる
周りと同じ宿題をしても、お子さんだけ何倍もの時間がかかることがあります。
本人は頑張っているのに、テストの点だけを見て「勉強していない」と受け取られることもあります。
音読や板書を人前で求められることが、強い不安につながる子もいます。
ひかりすまいるアドバイザー文章を読み上げる機能を使う、書く量を減らす、タブレットで入力するなど、学び方を変えることで力を出しやすくなる場合があります。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「各障害の定義」
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/definition/※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「やさしいにほんごテキスト版」
https://www.rehab.go.jp/ddis/world/brochure/easy_japanese2/easy_japanese2_text/
複数の特性が重なる場合・グレーゾーンの場合の考え方
発達の特性は、ASD・ADHD・LD/SLDのどれか一つだけが、はっきり現れるとは限りません。いくつかの特性が重なって見られる子もいます。
発達障害情報・支援センターによると、発達障害の特徴は少しずつ重なり合うことがあり、年齢や過ごす環境によっても目立ち方が変わります。
たとえば、教室の音が苦手なことに加えて、先生の説明を聞き続けることも難しい子がいます。
文章を読むことが苦手で、宿題や持ち物の管理にも困っている子もいます。
診断がつくかどうか、はっきりしない状態を「グレーゾーン」と呼ぶこともあります。
ただし、グレーゾーンは正式な診断名ではありません。
診断名がはっきりしなくても、困っていることがなくなるわけではありません。
反対に、「ASDだから予定変更が必ず苦手」「ADHDだから授業中に必ず動く」と、診断名だけでお子さんの様子を決めることもできません。
ひかりすまいるアドバイザー学校で負担になっていることを一つずつ分けて考えると、必要な配慮が見えやすくなります。
「どの発達障害なのか」だけではなく、「どこで困っているのか」「どのような伝え方なら分かりやすいのか」を見ることが大切です。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害とは」
https://www.rehab.go.jp/ddis/understand/whatsdd/
自己肯定感の低下と二次障害について知っておきたいこと

発達の特性がある子は、本人なりに頑張っていても、学校で注意されたり失敗が続いたりすることがあります。
そのような経験が重なると、「自分は何をしてもうまくいかない」と感じる場合があります。
学校へ行けなくなったあとに気分の落ち込みや強い不安が見られても、親御さんが気づけなかったからではありません。
外からは分かりにくく、お子さん自身もうまく言葉にできないことがあります。
「頑張っているのにうまくいかない」が続くと、つらさがたまりやすい
発達の特性は、見た目だけでは分かりにくいものです。
本人は一生懸命取り組んでいても、周りからは次のように受け取られる場合があります。
- 話を聞いていない
- やる気がない
- ふざけている
- 努力が足りない
- 何度言っても直さない
たとえば、忘れ物が多い子は、忘れないように気をつけていてもうまく管理できないことがあります。
授業中に集中が切れる子も、わざと話を聞いていないとは限りません。
教室の音や周りの動きが気になり、先生の話に集中できない場合もあります。
ひかりすまいるアドバイザー本人には理由があるのに、注意されることが続くと、「学校へ行くとまた怒られる」「何をしても失敗する」と感じることがあります。
家に帰ってから急に怒ったり、泣いたり、何もしたがらなかったりする子もいます。
学校で気を張って過ごした分、安心できる家で疲れが出ている可能性もあります。
国立特別支援教育総合研究所では、失敗や叱られる経験が重なることで、自信や意欲が下がったり、不安が強くなったりする場合があると説明しています。
※出典:国立特別支援教育総合研究所「発達障害と情緒障害の関連と教育的支援に関する研究-二次障害の予防的対応を考えるために-」
https://www.nise.go.jp/research/research-5348/
二次障害とは?不安や気分の落ち込みが重なることがある
二次障害とは、発達障害そのものとは別に、学校での失敗や注意、人間関係のつらさなどが重なったあと、不安や気分の落ち込みが強くなることです。
発達の特性がある子に、必ず二次障害が起こるわけではありません。
ただ、つらい状態が続くと、次のような変化が見られる場合があります。
- 学校の話を強く嫌がる
- 「自分はだめ」と話すことが増える
- 人と会うことを避ける
- 好きだったことにも関心を示さなくなる
- 家から出ることが少なくなる
このような様子があっても、親御さんが家庭で二次障害かどうかを判断する必要はありません。
反抗しているように見えても、本人も理由が分からないまま苦しくなっている場合があります。学校へ行かないことだけを見るのではなく、その前後のお子さんの様子も含めて考えます。
ひかりすまいるアドバイザー教室の音が負担になっている子と、勉強についていけず苦しくなっている子では、必要な配慮が違います。
別室で過ごす、課題の量を調整する、先生からの指示を短く分かりやすくするなど、負担を減らせる場合もあります。
家庭だけですべてを考える必要はありません。学校や公的な相談窓口に、今見えている様子を伝えることもできます。
※出典:国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進センター「二次障害の予防的対応を考えるために」
https://cpedd.nise.go.jp/research/3451b01935b0a659f88281736fbaff4a/
学校や勉強より先に、安心して過ごせる時間を考える
学校を休む日が増えると、勉強の遅れや進路が心配になるのは自然なことです。
一方で、お子さんの疲れや不安が強い時期は、学校や勉強の話を受け止めることが難しい場合があります。
発達障害情報・支援センターでは、失敗が続くと、課題を避けたり、「自分にはできない」と感じたりすることがあると説明しています。
そのようなときは、できていないことだけではなく、今できていることにも目を向けます。
何でも褒めたり、無理に前向きにさせたりするという意味ではありません。
家では責められずに過ごせる、疲れたときに一人になれる、分からないことを分からないと言えるなど、お子さんが少し気持ちをゆるめられる時間も必要です。
ひかりすまいるアドバイザー学校や勉強との関わり方は、お子さんの負担が落ち着いてから考えられることもあります。
親御さんだけで答えを出そうとせず、学校や相談先と一緒に、今のお子さんが受け止められる方法を考えていきます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「基本的な支援原則」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/study/principle/
発達特性のあるお子さんが学校を休んだとき、家庭でできる関わり方

学校を休み始めたときは、登校や勉強を急ぐより、お子さんの負担がどこにあるのかを少しずつ整理していきます。
ここで紹介することを、家庭だけですべて行う必要はありません。
今のお子さんに負担が少ない過ごし方を考えるための参考にしてください。
まずはしっかり休ませて、責めない・急かさない
学校へ行けなくなった直後は、心も体も疲れていることがあります。
朝起きられない、何もしたがらない、家でぼんやり過ごしていると、「このままで大丈夫なのか」と心配になる親御さんも多いと思います。
ただ、学校で長く無理をしてきた子は、家にいるようになってから疲れが表に出る場合があります。
学校へ行かないことを責めたり、毎朝登校できるか確認したりすると、家にいても気持ちが休まらなくなることがあります。
これは、好きなだけ何もしなくてよいという意味ではありません。
ひかりすまいるアドバイザーまずは食事や睡眠など、毎日の様子を見ながら、今は休む時間が必要なのかを考えます。
学校との関わり方や次の過ごし方は、お子さんの負担が少し落ち着いてから考えられることもあります。
文部科学省も、不登校支援では、学校へ戻ることだけを目標にせず、子どもの状態に合わせた支援が必要だとしています。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
気持ちを否定せず聞く|無理に理由を聞き出さない
学校へ行けない理由を、お子さん自身もうまく説明できないことがあります。
「何が嫌なの?」「誰かに何かされたの?」と聞かれても、困っていることがいくつも重なり、答えられない子もいます。
話したくない様子があるときは、すぐに理由をはっきりさせなくてもかまいません。
一方で、お子さんが話し始めたときに、「それくらいで」「気にしすぎ」と否定されると、次から話しにくくなる場合があります。
親御さんが正しい答えを返す必要も、すぐに解決する必要もありません。
話せることだけ聞き、分からない部分は学校や相談先から情報を集める方法もあります。
ひかりすまいるアドバイザー親御さんだけでは見えない教室での様子が分かると、負担になっている場面を整理しやすくなります。
発達障害情報・支援センターでは、本人の話を聞き、困っていることを具体的に知ることが支援の基本とされています。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「基本的な支援原則」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/study/principle/
生活リズムはゆるやかに保つ(崩れても責めない)
学校を休むようになると、起きる時間や寝る時間がずれることがあります。
朝起きる目的がなくなったり、昼間は学校のことを考えて落ち着かなかったりして、夜のほうが過ごしやすくなる子もいます。
生活リズムが崩れても、すぐに元の時間へ戻そうとする必要はありません。
ひかりすまいるアドバイザーまずは、食事を取れているか、眠れているか、昼夜を問わず落ち着ける時間があるかなど、生活全体を見ていきます。
家族と同じ時間に起きられない日があっても、そのことだけで責めないようにします。
できそうな日は昼間にカーテンを開ける、食事の時間を大きくずらしすぎないなど、ご家庭で続けられる範囲で考えます。
ただし、生活リズムを整えることを新しい課題にして、お子さんや親御さんを追い込まないことも大切です。
文部科学省は、不登校のお子さんへの支援について、決まった方法を一律に当てはめず、一人ひとりの状態に応じて考える必要があるとしています。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
特性に合わせて環境を整える(刺激・予定・見通しの工夫)
発達の特性がある子は、周りの人が気にならない音や光、予定の変化を強い負担に感じることがあります。
家庭でも、お子さんが落ち着きやすい環境は一人ひとり違います。
| 負担になっていること | 考えられる工夫 |
|---|---|
| 音や光が気になる | 静かな場所や明るさを抑えた場所を選ぶ |
| 予定変更が苦手 | 分かっている予定を先に伝える |
| 言葉だけでは分かりにくい | 紙や予定表で見える形にする |
| 一度に多く言われると混乱する | することを一つずつ伝える |
すべてを特別に整える必要はありません。
お子さんが過ごしにくそうな場面を見ながら、負担になっているものを一つ減らせるか考えます。
学校でも、座席の位置を変える、予定を先に知らせる、静かな場所を使うなどの配慮が考えられます。
家庭で分かったことは、必要に応じて学校や支援者へ伝える材料になります。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「支援方法の学習」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/study/support/
家での学習は「ハードルを下げる」から|ICT・家庭教師という手も
学校を休み始めると、勉強の遅れが気になる親御さんも多いと思います。
ただ、疲れや不安が強い時期は、机に向かうこと自体が負担になる場合があります。
すぐに学校と同じ時間割で勉強するのではなく、今できる量から考えます。
- 好きな教科だけ見る
- 動画や音声で学ぶ
- 短い問題だけ取り組む
- 書くことが苦手ならタブレットを使う
- 一人では難しい場合は家庭教師などを検討する
ICT教材は、自宅で自分のペースに合わせやすい学び方です。家庭教師は、一対一で分からなくなったところまで戻りやすい選択肢です。
ひかりすまいるアドバイザーどちらも、利用すれば必ず学習が進むわけではありません。
お子さんが受け入れられるか、費用や家庭の負担が続けられる範囲かも確認します。
令和6年8月29日の文部科学省通知により、不登校の小・中学生が欠席中に行った学習も、学校が内容を確認したうえで、成績評価に反映できることが明確になりました。
また、小・中学生の自宅でのICT学習は、一定の条件を満たせば出席扱いになる場合があります。
ただし、自動的に認められる制度ではなく、最終的には在籍校の校長が判断します。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)」令和6年8月29日
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00002.htm※出典:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00005.htm
相談できる専門機関と連携先

発達の特性や不登校について相談できる場所は、学校だけではありません。
学校、医療機関、公的な相談窓口などには、それぞれ違う役割があります。
すべてへ一度に相談する必要はなく、今話しやすいところから情報を集めることもできます。
学校との連携|担任・スクールカウンセラー・通級・合理的配慮
学校では、担任以外にも、養護教諭やスクールカウンセラーなどに相談できる場合があります。
スクールカウンセラーは、お子さん本人だけでなく、保護者からの相談にも対応する心の専門家です。
学校へ相談するときは、発達障害かどうかを親御さんが説明する必要はありません。
たとえば、次のような今の様子を伝えられます。
- 教室の音を強く嫌がっている
- 予定の変更があると動けなくなる
- 読み書きにとても時間がかかる
- 学校から帰ると強く疲れている
- 朝になると学校へ行けなくなる
学校では、お子さんの困りごとに合わせて、座席や課題の量、伝え方、過ごす場所などを調整できる場合があります。
このように、困りごとに合わせて学び方や環境を調整することを「合理的配慮」といいます。
ひかりすまいるアドバイザー通級による指導は、通常の学級に在籍しながら、一部の時間に必要な指導を受ける制度です。
ASD、ADHD、LDなども対象に含まれます。
文部科学省によると、通級を利用できるかどうかは、診断の有無だけではなく、お子さんの状態を見て総合的に判断されます。
担任へ直接話しにくい場合は、養護教諭やスクールカウンセラーなど、話しやすい相手を通して伝える方法もあります。
※出典:文部科学省「スクールカウンセラー等活用事業」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1328010.htm※出典:文部科学省「障害に応じた通級による指導の手引 解説とQ&A」
https://www.mext.go.jp/tsukyu-guide/qa/index.html※出典:文部科学省「発達障害の可能性のある児童生徒の多様な特性に応じた合理的配慮研究事業」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/006/h30/1420878.htm
医療機関(小児科・児童精神科)|受診を迷うときの考え方
発達障害の診断や、心や体の状態についての判断は、医療機関が行います。
ただし、学校へ行けないからといって、すべてのお子さんがすぐに受診しなければならないわけではありません。
反対に、家庭だけで様子を見続けるべきとも言い切れません。
受診するか迷うときは、次のようなことを整理しておくと、相談先へ状況を伝えやすくなります。
- いつごろから学校へ行きづらくなったか
- 学校や家庭で困っていること
- 睡眠や食事など、生活の様子
- 学校から伝えられていること
- これまでに受けた相談や検査
国立障害者リハビリテーションセンターでは、医療・相談機関へ行く際は、今困っていることをメモしておくと伝えやすいと案内しています。
どの医療機関へ相談すればよいか分からない場合は、自治体の発達相談窓口や発達障害者支援センターで、地域の相談先について尋ねる方法もあります。
医療機関を利用するかどうかは、お子さんの様子やご家庭の考えによって変わります。この記事では、受診を勧めたり、受診しないよう勧めたりするものではありません。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「医療・相談機関へ行くときには」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/consult/visit_hospital/
公的な相談窓口|教育支援センター・発達障害者支援センター
学校へ直接相談することがつらい場合は、公的な相談窓口もあります。
教育支援センターは、教育委員会が設けている不登校支援の場所です。
不登校についての相談や、学習、体験活動などを行っている場合があります。
名称は地域によって異なり、「適応指導教室」や自治体独自の名前が使われていることもあります。
発達障害者支援センターは、発達の特性について、本人や家族からの相談に対応する機関です。
学校、医療、福祉などの関係機関について情報を得られる場合もあります。
| 相談先 | 主に相談できること |
|---|---|
| 教育支援センター | 不登校、学校との関わり、学校外での過ごし方 |
| 発達障害者支援センター | 発達の特性、家庭や学校での困りごと、地域の支援機関 |
利用できる支援や相談方法は地域によって異なります。お住まいの自治体や、地域を担当するセンターの公式サイトで確認できます。
※出典:文部科学省「不登校への対応について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121505/004.htm※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害者支援センターとは」
https://www.rehab.go.jp/ddis/action/about/※全国の発達障害者支援センター一覧
https://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/
発達に理解のある学習・療育のサポート|ペアレント・トレーニングや親の会も
発達の特性に合わせた支援には、学習支援や療育、家族向けの支援などがあります。
療育とは、お子さんの特性に合わせて、生活や人との関わり、学び方などを支える取り組みです。
学齢期のお子さんの場合は、自治体の発達相談、福祉サービス、発達に理解のある学習支援などが相談先になる場合があります。
ペアレント・トレーニングは、親御さんを注意したり、育て方を直したりするためのものではありません。
お子さんの行動をどのように見ればよいか、困りやすい場面でどのような工夫が考えられるかを学ぶ、家族支援の一つです。
自治体によっては、発達障害のある子を育てた経験を持つ保護者が、ほかの保護者の話を聞く「ペアレントメンター」の取り組みもあります。
ひかりすまいるアドバイザー同じ立場の親と話せる親の会がある地域もありますが、合うかどうかは人によって異なります。
利用しなければならないものではなく、情報を知っておくだけでもかまいません。
実施している支援は地域によって違うため、発達障害者支援センターや自治体の窓口で確認できます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「福祉・人権」
https://www.rehab.go.jp/ddis/data/guide/right/※出典:厚生労働省「発達障害者支援施策の概要」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/hattatsu/gaiyo.html
学校に戻ることだけがゴールじゃない|お子さんに合う居場所と進路の選択肢

学校の教室が合わないときも、学んだり、人とつながったりする方法はあります。
元の学校との関わりを残しながら別の場所を利用する方法もあれば、進学の時期に学校を選び直す方法もあります。
お子さんの今の状態と、ご家庭が続けられるかを一緒に考えていきます。
フリースクール|特性に配慮した「居場所」を選ぶポイント
フリースクールは、学校に行きづらい子が、学校以外で過ごしたり学んだりできる民間の場所です。
文部科学省も、不登校の子に必要な学びを支える選択肢として、フリースクールなどの民間施設を挙げています。
ただし、フリースクールの過ごし方や支援内容は、それぞれ違います。
ひかりすまいるアドバイザー自由に過ごす時間が多いところもあれば、学習の時間が決まっているところもあります。
少人数でも、話し声や活動音が気になる子もいます。
発達の特性がある場合は、次のような点が合うかどうかを確認します。
- 静かに過ごせる場所があるか
- 1日の予定が分かりやすいか
- 集団活動への参加を強く求められないか
- 苦手なことをスタッフに相談できるか
- 学習や進路について相談できるか
- 在籍校とどのように連絡を取るか
「発達障害に対応」と書かれていても、すべての子に合うわけではありません。
出席扱いについても、フリースクールが決めるものではなく、小・中学校の校長が判断します。
利用を考える場合は、学校との連携方法も確認しておく必要があります。
費用や通う日数、送迎の負担も場所によって違います。お子さんに合うかだけでなく、ご家庭が無理なく続けられるかも大切です。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm※出典:文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00004.htm
通信制高校・学びの多様化学校(不登校特例校)という選択肢
中学校卒業後は、通信制高校も進路の一つになります。
通信制高校は、自宅での学習を中心にしながら、レポートの提出、試験、スクーリングと呼ばれる登校などを行う高校です。卒業すると、全日制高校や定時制高校と同じ高校卒業資格を得られます。
登校する回数や学習の進め方は、学校やコースによって違います。
毎日通えるコースもあれば、登校日が少ないコースもあります。ただし、通信制高校も、入学するだけで卒業できるわけではありません。レポートの締め切りや登校日を一人で管理することが負担になる子もいます。
どのくらい個別に声をかけてもらえるか、学習や生活について相談できるかを確認することが大切です。
ひかりすまいるアドバイザー学びの多様化学校は、不登校の子の状態に合わせて、授業時間や学ぶ内容を工夫している学校です。
以前は「不登校特例校」と呼ばれていました。
フリースクールとは違い、学校として認められているため、その学校へ通って学ぶ形になります。
小学校、中学校、高校などがありますが、住んでいる地域から通える学校があるとは限りません。
通信制高校と学びの多様化学校は仕組みが違います。対象学年、通学方法、入学条件などを分けて確認する必要があります。
※出典:文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/1403642.htm※出典:文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1387008.htm※出典:文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1387004.htm
オンラインで学べる場・自宅を中心にした学び方
外へ出ることや人の多い場所が負担になる時期は、自宅からオンラインで学ぶ方法もあります。
オンラインの学び方には、動画を見る教材だけでなく、先生と話しながら学ぶものや、少人数で活動するものなどがあります。
ただし、「家なら一人で勉強できる」とは限りません。
学校で疲れている子にとっては、タブレットを開くことや、画面の前に座ることも負担になる場合があります。
勉強への気持ちが向かない時期に、教材だけを用意しても進まないことはあります。
オンラインの場を探すときは、次のような違いを確認します。
- 自分で教材を進めるのか
- 先生と話す時間があるのか
- 学習以外の過ごし方もあるのか
- 参加する時間が決まっているのか
- 困ったときに保護者も相談できるか
小・中学生の場合、自宅でICTを使って学んだ日が、一定の条件で出席扱いになることがあります。
ひかりすまいるアドバイザーただし、オンライン教材を利用すれば、自動的に出席扱いになるわけではありません。
在籍校が学習内容や状況を確認し、最終的には校長が判断します。
令和6年8月の文部科学省通知では、欠席中に行った学習も、学校が内容を確認したうえで、成績評価に反映できることが明確になりました。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00005.htm※出典:文部科学省「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00002.htm
お子さんに合う場所の選び方|見学・体験で確認したいこと
場所を選ぶときは、紹介文や料金だけでは分からないこともあります。
見学や体験ができる場合は、次のような点を確認すると、実際に通う姿を考えやすくなります。
| 確認したいこと | 見るポイント |
|---|---|
| 場所の雰囲気 | 音、人の数、明るさ、静かな場所 |
| 1日の流れ | 予定が決まっているか、変更時の伝え方 |
| 活動への参加 | 参加しない時間を認めてもらえるか |
| スタッフの対応 | 困りごとを具体的に相談できるか |
| 学習と進路 | 学習の進め方や進路相談の内容 |
| 学校との連携 | 出席扱いや学習状況の報告方法 |
| 家庭の負担 | 費用、交通、送迎、保護者との連絡 |
お子さんがその場でうまく話せなくても、合わないとは限りません。
初めての場所では緊張が強くなり、普段と違う様子になる子もいます。
反対に、見学した日は楽しそうでも、定期的に通うと負担が出る場合もあります。
その場の反応だけで決めず、通う日数や過ごし方を相談できるかも確認します。
親御さんだけで見学や説明を聞ける施設もあります。
お子さんが外出を嫌がっている時期は、本人を無理に連れて行かず、先に情報だけ集める方法もあります。
選んだ場所へ必ず通い続けなければならないわけではありません。
一方で、合わなければ何度でも簡単に変えられるとも限らないため、費用や手続き、ご家庭の負担も含めて考えることが大切です。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)・民間施設についてのガイドライン」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
不登校と発達障害についてよくある質問

不登校と発達障害について、親御さんから出やすい疑問をまとめました。
診断や受診について家庭だけで判断するためのものではありません。お子さんの今の様子を整理し、相談先を考えるときの参考にしてください。
学校から「発達の特性があるかもしれない」と言われました。診断を急ぐべきですか?
学校から突然言われると、「発達障害なの?」「今まで気づかなかったのは私のせい?」と動揺する親御さんもいると思います。
学校の先生は、発達障害の診断をする立場ではありません。
学校で困っている様子が見えたため、伝えている可能性があります。
すぐに診断のことだけを考えるより、学校でどのような様子があったのかを具体的に確認します。
たとえば、授業中の集中、読み書き、予定変更、人との関わり、音や光への苦手さなどです。
診断や受診について迷う場合は、自治体の発達相談窓口や発達障害者支援センターなどに相談できます。受診を急ぐかどうかは、相談先と話しながら考えられます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「親に伝える」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/diagnosis/family/※全国の発達障害者支援センター一覧
https://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/
診断がなくても、学校に配慮を相談できますか?
診断がついていなくても、学校生活で困っていることは相談できます。
相談するときに、親御さんが「発達障害だと思います」と説明する必要はありません。
「教室の音を嫌がっている」「口頭の指示だけでは分かりにくい」「読み書きにとても時間がかかる」など、実際に起きていることを伝えます。
学校では、お子さんの様子に合わせて、座席の位置、課題の量、指示の伝え方、別室の利用などを調整できる場合があります。
利用できる対応は学校によって異なります。担任へ話しにくい場合は、養護教諭、スクールカウンセラー、特別支援教育コーディネーターなどに相談する方法もあります。
※出典:文部科学省「発達障害の可能性のある児童生徒の多様な特性に応じた合理的配慮研究事業」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/main/006/h30/1420878.htm※出典:文部科学省「障害に応じた通級による指導の手引 解説とQ&A」
https://www.mext.go.jp/tsukyu-guide/qa/index.html
本人が学校へ行けない理由を話してくれません
学校へ行けない理由を、お子さん自身も分かっていないことがあります。
何か一つの大きな理由ではなく、勉強、人間関係、教室の音、先生とのやりとりなど、小さな負担が重なっている場合もあります。
親御さんが理由を聞いても、黙る、怒る、「分からない」と答えることがあります。話さないから、理由がないとは限りません。
すぐに理由を聞き出そうとするより、朝の様子、学校の話をしたときの反応、帰宅後の疲れ方など、見えている変化を整理します。
学校側の様子と家庭での様子を合わせると、本人が言葉にできない負担が分かることもあります。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「学童期」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/lifestage/child/
学校を休んでいる間、家では何をして過ごせばよいですか?
学校を休み始めた時期は、疲れが強く、何かをする気持ちになれないことがあります。
一方で、家庭の中だけで過ごす状態が続くと、親御さんは「ずっとこのままなのでは」と不安になると思います。
毎日を学校と同じ時間割にする必要はありません。
食事や睡眠などの生活、できそうな学習、家族以外とのつながりを、お子さんの状態に合わせて考えます。
教育支援センター、フリースクール、オンラインの居場所など、学校以外の場所につながる方法もあります。
すぐに利用することが難しい場合は、親御さんが先に情報を集める形でもかまいません。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm※出典:文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm
昼夜逆転して朝起きられません。このままでよいのでしょうか?
学校を休むようになると、寝る時間や起きる時間が遅くなることがあります。
昼間は学校のことが気になり、家族が寝たあとの夜のほうが落ち着く子もいます。朝起きる目的がなくなり、少しずつ生活時間がずれる場合もあります。
起床時間だけを見て、すぐに学校と同じ時間へ戻そうとすると、親子ともに苦しくなることがあります。
眠れているか、食事を取れているか、昼間の体調はどうかなど、生活全体を見ます。
生活リズムのことが家庭内の大きな負担になっている場合は、学校や公的な相談窓口へ、現在の生活の様子を伝えることもできます。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「学童期」
https://www.rehab.go.jp/ddis/howto/lifestage/child/
発達特性がある子に合うフリースクールはどう選びますか?
発達の特性がある子を受け入れているフリースクールはあります。
ただし、「発達障害に対応」と書かれていれば、どの子にも合うわけではありません。
教室の音や人の数、1日の予定、集団活動への参加、静かに過ごせる場所などを確認します。
学習支援だけでなく、困ったときにどのように対応してもらえるか、スタッフへ相談しやすいかも大切です。
出席扱いを希望する場合は、フリースクールと在籍校がどのように連絡を取るのかも確認します。出席扱いを決めるのはフリースクールではなく、小・中学校の校長です。
費用や交通、送迎など、ご家庭が続けられるかも含めて考えます。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm※出典:文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の民間施設等で相談・指導を受ける場合の出席扱い」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00004.htm
中学生のまま不登校が続いても、高校へ進学できますか?
中学校で不登校の期間があっても、高校を受験できます。
進学先には、全日制高校、定時制高校、通信制高校などがあります。
学校によって、内申点、欠席日数、学力検査、面接などの見られ方は異なります。
発達の特性がある場合は、入試だけでなく、入学後にどのような通い方ができるかも確認します。
通信制高校も、登校する回数や学習の進め方、個別サポートの内容は学校ごとに違います。通信制だから必ず負担が少ないとは限りません。
中学3年生になってから一度に決めるのではなく、学校説明会や資料などから、通い方や支援内容を確認できます。
※出典:文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/1403642.htm※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
発達検査やチェックリストは受けたほうがいいですか?
発達検査やチェックリストを受けるべきかどうかは、この記事だけでは判断できません。
発達検査は、発達障害かどうかだけを決めるものではなく、得意なことや苦手なことを知り、支援方法を考える材料として使われる場合があります。
一方、インターネット上のチェックリストだけで、発達障害かどうかを判断することはできません。
検査について気になる場合は、「何のために受けるのか」「結果を学校や家庭でどう生かすのか」を、実施する相談機関に確認します。
受けるかどうかを親御さんだけで決める必要はありません。
※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「やさしいにほんごテキスト版」
https://www.rehab.go.jp/ddis/world/brochure/easy_japanese2/easy_japanese2_text/※出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害者支援センターの事業内容」
https://www.rehab.go.jp/ddis/action/work/
まとめ

最後にこちらの記事をまとめていきましょう。
こちらの記事では、不登校と発達障害の関係や、学校で困りやすい場面、家庭での過ごし方などについてご紹介しました。
- 発達障害があっても、必ず不登校になるわけではない
- 特性と学校環境が合わず、負担が大きくなることがある
- 診断名よりも、今困っていることを見る
- 家庭だけで抱えず、学校や公的機関へ相談できる
- 学校以外にも、居場所や学び方の選択肢がある
発達の特性によって困りやすい場面は異なります。
| 特性 | 確認したいこと |
|---|---|
| ASD | 音や光、予定変更、人とのやりとりが負担になっていないか |
| ADHD | 集中、持ち物、提出物、集団での行動に困っていないか |
| LD・SLD | 読む・書く・計算することの一部に強い苦手がないか |
| 診断前・グレーゾーン | 診断名ではなく、学校で困っている場面を整理する |
学校を休んでいると、勉強の遅れや生活リズム、進路について心配になるのは自然なことです。
ただ、すべてを一度に決める必要はありません。
学校で利用できる配慮、教育支援センター、発達障害者支援センター、フリースクールなど、相談先や居場所は複数あります。
ひかりすまいるアドバイザー親御さんだけでお子さんの状態を判断したり、家庭の中ですべてを解決したりする必要もありません。
今のお子さんが困っていることを整理し、ご家庭で続けられる方法を、学校や相談先と一緒に考えていくことができます。
諦めず、焦らず、親子のペースで。必要なときは相談先や学校以外の居場所も頼りながら、今の状況に合うつながり方を探していきましょう。



