「学校に行けない日が続き、家にいる時間が長くなっている…」
「家以外にも、安心して過ごせる居場所はあるのかな…」
「フリースクールや教育支援センターは、何が違うんだろう…」
不登校のお子さんが過ごせる居場所は、学校の外だけではありません。
家、学校内の別室、教育支援センター、フリースクール、オンライン、地域の施設など、この記事では主な選択肢を10種類に整理しています。
ただ、家以外の居場所を急いで探さなければならないわけではありません。
家がお子さんにとって落ち着ける場所になっている場合は、親御さんが情報を集めたり、相談先を確認したりするところからでも構いません。
保護者の声子どもはどこにも行きたくないと言っています。
このまま家で過ごしていてよいのか、何か居場所を探したほうがよいのか分かりません。
ひかりすまいるアドバイザー居場所を探すことと、すぐに通い始めることは別です。
お子さんの年代や現在の状態、ご家庭の負担に合う選択肢を知るところから整理していきましょう。
この記事では、全国のフリースクールや不登校支援情報を掲載するひかりすまいる編集部が、
- 学校内外・自宅にある居場所10種類
- フリースクールと教育支援センターの違い
- 小学生・中学生・高校生で異なる選び方
- オンラインや無料で利用できる居場所
- 出席扱い・内申点・高校の単位との関係
などを、分かりやすく紹介します。
- なぜお子さんに「居場所」が必要なのか|安心して過ごせる場の意味
- 学校内外・自宅・オンラインにある居場所10種類【一覧で整理】
- フリースクールという居場所|特徴・通い方・タイプの幅
- 教育支援センター(適応指導教室)という居場所|公的支援の選択肢
- 家から参加できる「オンラインの居場所」という選択肢
- 学校内にも「教室以外の居場所」がある|保健室・別室・図書室
- 家という居場所を整える|お子さんがホッとできる過ごし方
- 年代別に見る居場所の考え方|小学生・中学生・高校生
- お子さんに合う居場所の選び方|5つの判断軸
- 親御さんができること|居場所を検討するときの関わり方
- 保護者の方も、自分の居場所を持つ|相談・親の会・専門機関
- 国の方針と学校外活動の出席扱い|小・中学生の制度を中心に解説
- よくある質問|居場所について保護者から寄せられる声
- まとめ|お子さんとご家庭に合う居場所を考えるために
なぜお子さんに「居場所」が必要なのか|安心して過ごせる場の意味

不登校のお子さんにとっての居場所は、急いで学校へ戻ったり、何かの成果を出したりするためだけの場所ではありません。
今のお子さんが強い緊張を感じず、自分なりの過ごし方を選べる場所や時間も「居場所」に含まれます。
居場所は、フリースクールのような施設だけではありません。
家、学校内の別室、教育支援センター、オンライン上のつながりなど、いろいろな形があります。
文部科学省が2025年10月29日に公表した令和6年度調査では、不登校とされた小学生・中学生は合計353,970人でした。
12年続けて増えており、過去最多となっています。
一方、高校生は67,782人で、前年度の68,770人から減少しました。
数字を見ると心配になるかもしれませんが、不登校は一部の特別な家庭だけに起こるものではありません。
居場所について考えるときも、どこか一つに決めるのではなく、お子さんの今の状態に合う形を知ることが大切です。
※出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた対応の充実について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm
「第三の居場所」とは?家・学校以外にも選択肢がある
家と学校以外にある場所を「第三の居場所」と呼ぶことがあります。
第三の居場所は、不登校支援の法律で決められた正式な制度名ではありません。
家と学校のほかにも、お子さんが過ごせる場所があることを説明するための言葉です。
たとえば、次のような場所があります。
- フリースクール
- 教育支援センター
- 学校内の別室や保健室
- オンライン上の居場所
- 図書館や地域のフリースペース
同じ施設でも、すべてのお子さんにとって居場所になるとは限りません。
ここがポイント!
大人が「ここは居場所です」と決めるのではなく、お子さん自身が過度な緊張を感じずに過ごせるかどうかが大切です。
こども家庭庁も、居場所づくりでは、こどもや若者の声を聴き、本人の視点に立つことを重視しています。
ひかりすまいるアドバイザー小学生の場合は、本人が安心できるかだけでなく、送迎や付き添い、平日の日中に利用できるかなど、ご家庭側の条件も関わります。
小学生向けの具体的な居場所は、別の記事で詳しく整理しています。
※出典:こども家庭庁「こども・若者の居場所づくり」
https://www.cfa.go.jp/policies/ibasho
「成長させる場」ではなく「安心して過ごせる場」と考える
居場所を探していると、「社会性を身につける」「自信を取り戻す」「勉強を再開する」といった説明を目にすることがあります。
こうした変化が見られるお子さんもいますが、居場所へ通う目的を最初から成長や学習に決める必要はありません。
人と話さずに過ごしたい日もあれば、何もせずに座っていたい日もあります。活動に参加せず、同じ場所にいるだけで終わる日もあるでしょう。
お子さんが安心できる場所では、毎回何かに取り組むことや、人と積極的に関わることを求められない場合があります。
まずは、その場にいても責められないことや、本人なりの過ごし方を選べることが大切です。
ひかりすまいるアドバイザー文部科学省も、不登校への支援は「学校に登校する」という結果だけを目標にするものではないとしています。
本人が自分の進路を考え、将来の生活につながるよう支えることが基本的な考え方です。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
居場所があることで起こる変化|考えられる3つの傾向
安心して過ごせる居場所が見つかると、次のような変化が見られる場合があります。
- 緊張した時間が少し減る
- 自分のペースで過ごせる時間が増える
- 家族以外の人と無理のない形でつながれる
ただし、居場所を利用したからといって、すぐに生活リズムが整ったり、学校へ行けるようになったりするとは限りません。
数回利用しても、目に見える変化がない場合もあります。話しかけられることや、ほかの人がいる場所そのものを負担に感じるお子さんもいます。
「通えたから成功」「通えなかったから失敗」と分けるものでもありません。
見学だけで終わる、オンラインで短時間だけ参加する、親御さんだけが相談するなど、居場所とのつながり方は一つではありません。
家以外の居場所が必要だと決めつけなくてもよい
お子さんが家にいる時間が長くなると、「外へ出る場所を探さなければ」と焦ることもあると思います。
ただ、家がお子さんにとって安心できる居場所になっているなら、すぐに外の施設を決める必要はありません。
外出することや、新しい人と会うことが大きな負担になる時期もあります。
フリースクールや教育支援センターを紹介しても、本人が利用を望まない場合もあるでしょう。
そのようなときも、親御さんだけで情報を調べたり、相談先を知っておいたりすることはできます。
居場所は、必ず家の外にあるものではありません。
ひかりすまいるアドバイザー家で過ごす時間、学校内の別室、オンライン上のつながりなども含めて、今のお子さんが過ごせる形を考えていくことが大切です。
小学生の生活リズムやゲーム、学習など、家での具体的な過ごし方については、以下の記事で詳しく紹介しています。
学校内外・自宅・オンラインにある居場所10種類【一覧で整理】

不登校のお子さんが過ごせる居場所は、学校の外だけにあるわけではありません。
家、学校内の別室、公的な支援施設、フリースクール、オンライン、地域の施設など、さまざまな形があります。
この記事では、違いを比べやすいように、主な居場所や学びの場を10種類に整理しました。
ひかりすまいるアドバイザー国が定めた公式な分類ではなく、ひかりすまいる独自の分け方です。
不登校のお子さんが過ごせる居場所10種類を比較
主な居場所と特徴は、次のとおりです。
| 居場所・学びの場 | 主な特徴 |
|---|---|
| 家 | 全年代が対象。外出が難しい時期にも過ごせる。教材などを使う場合は費用がかかる |
| 学校内の別室・保健室・図書室 | 在籍校の中で教室以外の場所を利用する。利用方法は学校によって異なる |
| 校内教育支援センター | 学校内に設けられた支援の場。主に小学生・中学生が対象 |
| 教育支援センター | 教育委員会などが設置する公的な支援施設。主に小学生・中学生が対象 |
| フリースクール | 民間団体やNPOなどが運営。対象年齢、活動内容、費用は施設によって異なる |
| オンラインの居場所 | 自宅から学習、交流、相談などに参加できる。無料から月額制まで幅がある |
| 地域の居場所 | 図書館、こども食堂、プレーパーク、地域のフリースペースなど |
| 学びの多様化学校 | 不登校のお子さんに配慮した特別な教育課程を設ける正規の学校 |
| 夜間中学 | 義務教育を十分に受けられなかった方などが学び直す公立中学校 |
| 通信制高校など | 高校段階の正規の学校。レポートやスクーリングなどで単位取得を目指す |
同じ種類の居場所でも、対象年齢や利用時間、費用、活動内容は異なります。
ここに注意!
「教育支援センターなら必ず無料」「フリースクールなら必ず出席扱い」とは限りません。
利用前に、各施設や在籍校へ確認する必要があります。
公的な居場所|教育支援センター・別室・校内教育支援センター
費用を抑えて利用できる可能性があるのが、学校や自治体が用意する公的な居場所です。
教育支援センターは、教育委員会などが設置する相談・支援の場です。
「適応指導教室」という名称が残っている地域もあります。
主な活動には、次のようなものがあります。
- 一人ひとりに合わせた学習
- スタッフとの相談
- 少人数での活動
- 創作や体験活動
利用料を設けていない自治体が多いものの、教材費、交通費、昼食などが必要になる場合があります。
対象学年や申し込み方法も自治体によって異なります。
学校内では、保健室や相談室、空き教室、図書室などを利用できる場合があります。
文部科学省の学校図書館ガイドラインでも、学校図書館は、一時的に学級になじめないお子さんの居場所になり得ると示されています。
校内教育支援センターは、学校内で自分のペースに合わせて過ごしたり、学習したりするための場所です。
設置の有無や利用できる時間、担当する先生は学校によって異なります。
※出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果及びこれを踏まえた対応の充実について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm※出典:文部科学省「学校図書館ガイドライン」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/dokusho/link/1380599.htm
民間の居場所|フリースクール・塾・習い事
民間の居場所として代表的なのがフリースクールです。
フリースクールには全国共通の決まりがありません。
学習を中心にする施設もあれば、自由に過ごせる時間や体験活動を大切にする施設もあります。
対象年齢も施設ごとに異なります。
- 小学生・中学生が中心
- 中学生だけが対象
- 高校生年代まで利用できる
- 年齢を分けずに活動する
費用も、無料や低額で利用できる団体から、月額制の施設まで幅があります。通う日数や個別支援の内容によっても変わります。
塾や習い事は、不登校支援を目的とした施設とは限りません。
ただし、お子さんが好きな活動に参加でき、過度な緊張を感じずに過ごせるのであれば、本人にとっての居場所になる場合があります。
自宅で利用できる居場所|オンライン・自宅を中心とした学び
外出することが難しい時期には、自宅から参加できるオンラインの居場所があります。
オンライン上でできることは、サービスによって異なります。
- スタッフとの面談や相談
- 少人数での交流
- ゲームや創作活動
- 教科学習
- ホームルームへの参加
オンラインフリースクールと、問題演習や動画授業を中心としたICT教材は同じものではありません。
オンラインフリースクールは、人とのつながりや相談を含む場合があります。
ICT教材は、基本的に家庭での学習を目的としたサービスです。
また、ICT教材を利用するだけで、自動的に学校の出席扱いになるわけではありません。
在籍校との連携や学習状況の確認が必要で、最終的には校長が判断します。
自宅を中心に学ぶ方法は「ホームスクーリング」と呼ばれることもあります。
ただし、日本の小学生・中学生は在籍校との関係を保ちながら学ぶ形が基本です。
地域の居場所|図書館・こども食堂・プレーパークなど
地域の中にも、お子さんが過ごせる場所があります。
たとえば、次のような場所です。
- 公共図書館
- こども食堂
- プレーパーク
- 公民館
- 地域のフリースペース
- コミュニティスペース
こども家庭庁も、地域に多様な居場所をつくる取り組みを進めています。
ただし、地域の施設は、不登校への相談や学習支援を目的としていない場合があります。
平日の昼間には開いていない、子どもだけでは利用できない、対象年齢が決まっているといった違いもあります。
教育支援センターやフリースクールと同じ支援を受けられるとは限りませんが、本人が無理なく地域の人や活動に触れられる場所になる場合があります。
※出典:こども家庭庁「こども・若者の居場所づくり」
https://www.cfa.go.jp/policies/ibasho
学校制度の中の選択肢|学びの多様化学校・夜間中学・通信制高校
学校そのものを、今の状態に合う学びの場として選ぶ方法もあります。
学びの多様化学校は、不登校のお子さんの状況に配慮し、特別な教育課程を設けている正規の学校です。
以前は「不登校特例校」と呼ばれていましたが、2023年8月31日に「学びの多様化学校」へ名称が変わりました。
文部科学省の指定一覧には、2026年度指定分を含めて84件が掲載されています。
ただし、本校だけでなく、分校、分教室、高校のコース指定も含まれています。
※出典:文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置者一覧」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1387004.htm
夜間中学は、夜の時間帯などに授業を行う公立中学校です。
主な対象は、義務教育を修了していない方や、不登校などにより中学校で十分に学べないまま卒業した方などです。
現在、昼間の中学校に在籍しているお子さんが、そのまま通い替える一般的な居場所とは異なります。
※出典:文部科学省「夜間中学で学びたい方へ」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/yakan/index_00005.htm
通信制高校は、高校段階の正規の学校です。レポート、スクーリング、試験などを通して、必要な単位の取得を目指します。
登校する回数や支援内容は学校ごとに異なります。
現在の高校から移る場合は、修得済みの単位や転入できる時期、卒業までの期間も関わるため、簡単に決められる選択肢ではありません。
お住まいの地域から居場所を探す
居場所の種類が分かったら、お住まいの地域にどのような施設があるかを確認できます。
ひかりすまいるでは、全国47都道府県・市区町村ごとに、フリースクールや教育支援センターなどの情報を掲載しています。
同じ都道府県内でも、対象年齢、通い方、費用、利用できる支援は異なります。
まずは通える範囲にどのような選択肢があるかを一覧で確認できます。
▼お住まいのエリアのフリースクールを探す▼
※47都道府県792市町村 全国3,526校以上 のフリースクールを掲載中!
※市町村ごとの不登校支援・教育支援センターもまとめています
フリースクールという居場所|特徴・通い方・タイプの幅

フリースクールは、学校に行きづらいお子さんが、学校以外で過ごしたり学んだりできる民間の居場所です。
全国共通の時間割や活動内容はなく、学習を中心にする施設もあれば、自由時間や体験活動を大切にする施設もあります。
通う日数や対象年齢、費用も施設ごとに異なるため、「フリースクールならどこでも同じ」ではありません。
文部科学省も、不登校のお子さんへの支援では、教育支援センターや民間施設などと連携し、本人の状況に応じた支援を行うことが大切だとしています。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
フリースクールではどのように過ごす?
フリースクールでの過ごし方は、施設によって異なります。
主な活動には、次のようなものがあります。
- 自分のペースに合わせた学習
- 本やゲームなどを楽しむ自由時間
- 料理や工作などの創作活動
- スポーツや自然体験
- スタッフとの会話や相談
学校のように全員が同じ活動へ参加する施設ばかりではありません。活動に参加せず、静かに過ごせる場合もあります。
一方で、決まった時間割がある施設や、学習・進路支援に力を入れている施設もあります。
通い始めれば必ず勉強や交流ができるようになるわけではありません。
まずは、本人がその場所で無理なく過ごせるかを確認することが大切です。
フリースクールの主なタイプ|6つの方向性
フリースクールには、国が定めた正式な分類があるわけではありません。
ここでは、活動の傾向を比べやすいように、6つの方向性に整理します。複数の特徴をあわせ持つ施設もあります。
| 主な方向性 | 特徴 |
|---|---|
| 学習を中心にする | 教科学習や受験、進路の支援を取り入れる |
| 居場所を中心にする | 自由時間やスタッフとの会話を大切にする |
| 体験活動を中心にする | 創作、スポーツ、自然体験などを行う |
| オンライン中心 | 自宅から学習や交流、相談に参加する |
| 全寮制 | 生活と学習を同じ施設で行う |
| 発達特性に配慮する | 学習方法や感覚面などへの配慮を行う |
「心理面に配慮している」「発達特性に対応している」と書かれていても、医師や心理職が在籍しているとは限りません。
専門的な支援を希望する場合は、スタッフの資格や支援内容、外部機関との連携について確認する必要があります。
フリースクールの詳しい違いや比較方法は、以下の記事で紹介しています。
週1日や短時間から通える場合もある
フリースクールには、平日に毎日通う施設だけでなく、週1日や週2日から利用できる施設もあります。
午前中だけ、午後だけ、オンラインと通学のどちらかを選べるなど、通い方を相談できる場合もあります。
ただし、利用できる日数や時間を自由に決められるとは限りません。
最低利用日数が決まっている施設や、曜日ごとに活動内容が異なる施設もあります。
最初は親御さんだけで相談し、その後に見学する、短時間だけ体験するなど、段階を分けて利用するケースもあります。
見学や体験に行けなかったとしても、本人の努力が足りないわけではありません。新しい場所や人との関わりが負担になる時期もあります。
費用は通う日数や支援内容によって異なる
フリースクールの費用は、通う日数、オンラインか通学か、個別支援の有無などによって変わります。
無料や低額で利用できる地域団体もあれば、月額制の民間施設もあります。
通学日数が多い場合や、個別の学習・進路支援が含まれる場合は、費用が高くなることもあります。
ひかりすまいるアドバイザー月額料金以外に、入会金、教材費、交通費、活動費などが必要な場合もあるため、利用前に確認が必要です。
自治体によっては、フリースクールの利用料を補助する制度があります。
ただし、対象となる家庭や施設、金額などは地域によって異なります。
詳しい費用や補助制度は、以下の記事で確認できます。
教育支援センター(適応指導教室)という居場所|公的支援の選択肢

教育支援センターは、教育委員会などが設置する公的な相談・支援の場です。
主に、学校へ通うことが難しい小学生・中学生が利用しています。
「適応指導教室」「ふれあい教室」など、自治体独自の名前が使われている場合もあります。
利用できる曜日や活動内容、申し込み方法は全国共通ではありません。
ひかりすまいるアドバイザー詳しい条件は、お住まいの自治体ごとに確認する必要があります。
教育支援センターではどのように過ごす?
教育支援センターでは、お子さんの状態に合わせて、学習や相談、少人数での活動などを行っています。
主な過ごし方は次のとおりです。
- 一人ひとりに合わせた学習
- スタッフとの相談
- 読書や創作活動
- スポーツや体験活動
- 少人数での交流
毎日決まった時間に通う施設もあれば、週に数回、短い時間から利用できる施設もあります。
活動への参加をどの程度求められるかも施設によって異なります。
見学するときは、静かに過ごせるか、学習への参加が必須かなども確認しておくと分かりやすいでしょう。
※出典:文部科学省「不登校への対応について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121505/004.htm
公的支援のため無料で利用できる場合が多い
教育支援センターは自治体が設置する公的な施設のため、利用料を設けていない地域が多くあります。
ただし、すべての費用がかからないとは限りません。
- 施設までの交通費
- 昼食代
- 教材費
- 保険料
- 行事や体験活動の費用
こうした費用が必要になる場合があります。
利用できる地域や対象学年も自治体によって異なります。
住んでいる市区町村の教育支援センターを利用する形が一般的ですが、地域によっては設置されていない場合もあります。
教育支援センターの詳しい仕組みや利用方法は、以下の記事で紹介しています。
学校との連携で出席扱いになる|小・中学生
小学生・中学生が教育支援センターへ通った日は、一定の要件を満たすと、在籍校の出席扱いになる場合があります。
文部科学省は、学校外の公的機関などで相談や指導を受けた日について、在籍校の校長が指導要録上の出席扱いにできるとしています。
ただし、教育支援センターへ通えば、自動的に出席扱いになるわけではありません。
主に次の点が確認されます。
- 保護者と在籍校が連携している
- 教育支援センターで相談や指導を受けている
- 在籍校が活動や学習の状況を把握している
- 校長が出席扱いとして適切だと判断している
出席扱いと、教科の成績や内申点は同じ仕組みではありません。
出席扱いになっても、成績が自動的につくわけではないため、学習内容の共有方法も別に確認が必要です。
なお、高校生にも学校外施設での活動を出席扱いにできる別の通知がありますが、各科目の授業への出席や単位認定とは別です。
※出典:文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00004.htm
利用方法や申し込みの流れは自治体によって異なる
教育支援センターの申し込み方法には、地域差があります。
一般的には、次のような流れで利用を検討します。
- 在籍校または教育委員会へ相談する
- 教育支援センターの説明を受ける
- 見学や面談を行う
- 利用申請の手続きをする
- 通所を始める
ただし、必ず在籍校を通して申し込む地域もあれば、保護者が教育委員会へ直接相談できる地域もあります。
利用前に、お住まいの自治体の公式サイトで、対象学年、開室日、申し込み窓口を確認してください。
校内教育支援センターは学校の中にある居場所
校内教育支援センターは、在籍校の中に設けられる支援の場です。
学校外にある教育支援センターとは、場所や運営方法が異なります。
| 種類 | 主な場所 |
|---|---|
| 教育支援センター | 学校外の施設など |
| 校内教育支援センター | 在籍している学校の中 |
校内教育支援センターでは、教室に入ることが難しいお子さんが、別の部屋で過ごしたり学習したりできる場合があります。
ただし、すべての学校に設置されているわけではありません。利用時間、担当する先生、過ごし方なども学校によって異なります。
※出典:文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm
家から参加できる「オンラインの居場所」という選択肢

外に出ることが難しい時期には、自宅から参加できるオンラインの居場所もあります。
オンラインの居場所は、勉強だけをするサービスではありません。
スタッフと話したり、ゲームや創作活動に参加したり、自分のペースで過ごしたりできる場所もあります。
通学の必要がないため、「家の外へ出るのは難しいけれど、家族以外の人や活動とは少しつながりたい」というときに検討しやすい選択肢です。
ただし、活動内容や参加方法はサービスによって大きく異なります。
ひかりすまいるアドバイザーお子さんが負担なく参加できる仕組みかを確認する必要があります。

「学校に行けない日」も、家からつながれる学び場があります。
aini school 小中等部は、不登校のお子さまが安心して参加できるオンラインフリースクールです。
顔出しや発言を無理に求めず、朝のホームルーム・教科学習・マイクラやイラストなどの楽しい授業を通じて、少しずつ生活リズムや人とのつながりを取り戻しやすい環境が整っています。
- 小1〜中3に対応
- 平日9:00〜15:00に開校
- 教科学習+好きなことから学べる授業
- 出席扱い認定の取得サポートあり
外に出るのが難しい時期でも自宅から参加できる
学校やフリースクールへ通うには、着替えや移動、新しい場所へ入ることなど、いくつかの負担があります。
オンラインの居場所であれば、自宅や自分の部屋から参加できます。
移動せずに利用できるため、外出が難しい時期にも人や活動とつながれる場合があります。
参加方法もさまざまです。
- 決まった時間にオンライン上の教室へ入る
- スタッフと一対一で話す
- ゲームや創作活動に参加する
- チャットだけで参加する
- 学習したい時間だけ利用する
サービスによっては、カメラを使わず、ほかの人の活動を見るところから始められます。
一方で、顔出しや発言が必要なところ、毎日決まった時間に参加するところもあります。
ひかりすまいるアドバイザー自宅から利用できるだけでなく、どのような参加を求められるのかまで確認することが大切です。
文部科学省も、不登校のお子さんの状況に応じた支援として、ICTやオンラインを活用した学びや相談環境の整備を進めています。
※出典:文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm
オンラインの居場所でできること|学習・交流・個別サポート
オンラインの居場所でできることは、大きく3つに分かれます。
| 内容 | 主な過ごし方 |
|---|---|
| 居場所・交流 | 雑談、ゲーム、創作、オンラインイベント |
| 学習 | 教科学習、映像授業、個別学習 |
| 個別サポート | スタッフとの面談、利用状況の確認 |
すべてのサービスに、この3つがそろっているわけではありません。
交流を中心にし、勉強への参加を求めないところもあれば、学習時間が決められているところもあります。
スタッフとの個別面談や保護者面談についても、実施の有無や回数はサービスごとに異なります。
ひかりすまいるアドバイザーどこまで相談できるのか、学校との連携に対応しているのかは、利用前に確認が必要です。
また、「カウンセリング対応」と案内されていても、必ず心理職や医療職が対応するとは限りません。専門的な相談を希望する場合は、担当者の資格や支援できる範囲も確認しましょう。
オンラインフリースクールと家庭学習サービスの違い
オンラインフリースクールと家庭学習サービスは、どちらも自宅で利用できますが、主な役割が異なります。
| 比較する点 | オンラインフリースクール | 家庭学習サービス |
|---|---|---|
| 主な目的 | 居場所・交流・学習 | 教科学習 |
| 人との関わり | スタッフや利用者との活動がある | 一人で進める形が中心 |
| 主な内容 | 雑談、ゲーム、面談、学習など | 問題演習、映像授業、教材 |
| 利用時間 | 活動時間が決まっている場合がある | 好きな時間に使える場合が多い |
オンラインフリースクールは、人とのつながりや居場所としての活動を含むことがあります。
家庭学習サービスは、問題演習や授業動画など、勉強を進めることが中心です。
ただし、名称だけでは判断できません。
オンラインフリースクールでも学習中心のところがあり、家庭学習サービスにも質問対応や面談が付いている場合があります。
「家で誰かとつながれる場所を探しているのか」「学習を進める教材を探しているのか」を分けると、比較しやすくなります。
オンラインの居場所を選ぶときに確認したい3つのこと
オンラインの居場所を比較するときは、次の3点を確認します。
参加方法に無理がないか
顔出しや発言、決まった時間への参加が必要かを確認します。
- カメラをオフにできるか
- チャットだけでも参加できるか
- 途中で退出できるか
- 毎日の参加が必要か
- 見学や体験ができるか
本人にとって参加の負担が大きいと、自宅からでも利用が難しくなる場合があります。
どのようなスタッフと関わるのか
担当するスタッフや関わり方も、サービスによって異なります。
同じスタッフが継続して関わるのか、困ったときに個別で話せるのか、活動へ参加できなかったときにどのような対応になるのかを確認します。
ひかりすまいるアドバイザー保護者面談を希望する場合は、面談の有無や頻度、料金に含まれているかも見ておきましょう。
費用に何が含まれているか
オンラインの居場所には、無料で参加できる活動から月額制のサービスまであります。
費用は、次の内容によって変わります。
- 利用できる日数
- 個別面談の回数
- 学習支援の有無
- 進路相談の有無
- 学校との連携
- 出席扱いに必要な学習記録の作成
月額料金だけでなく、入会金や教材費、端末の準備が必要かも確認しておくと安心です。
学研WILL学園は、学校が合わない・通う自信がないお子さんが、少人数の環境で過ごしやすい学園です。
小学6年生から高校生まで対応しており、学年や状況に合わせて課程や通い方を選べます。
通学・個別指導・メタバースなどに対応し、学習面だけでなく生活リズムや人間関係の不安にも寄り添います。
小・中学生の出席認定実績があり、高校生は高校卒業資格の取得を目指せる点も安心材料です。
- 対象:小学6年生・中学生・高校生
- 形式:通学・個別指導・メタバースなどに対応
- 雰囲気:少人数でアットホームな学園
- 支援:学習面・生活面・気持ちの面をサポート
- 進路:学校復帰・高校進学・高校卒業まで見据えた支援
出席扱いはサービスだけでは決められない
オンラインフリースクールやICT教材の中には、「出席扱いに対応」「出席扱いの実績あり」と案内しているところがあります。
ここに注意!
ただし、サービスを利用するだけで、自動的に学校の出席扱いになるわけではありません。
小学生・中学生の自宅学習を出席扱いとする場合は、次のような条件が関わります。
- 保護者と在籍校が連携している
- 計画に沿って学習している
- 学校が学習状況を確認できる
- 定期的な対面指導が行われている
- 在籍校の校長が適切だと判断している
利用するサービスを決める前に、学習内容や記録方法、学校への報告方法を在籍校へ確認することが大切です。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00005.htm
学校内にも「教室以外の居場所」がある|保健室・別室・図書室

教室に入ることが難しくても、学校内の別の場所で過ごせる場合があります。
たとえば、保健室や相談室、空いている教室、学校図書館、校内教育支援センターなどです。
学校内の居場所を利用するからといって、すぐに教室へ戻ることを求められるとは限りません。
まずは、今のお子さんが学校内で過ごせる場所があるかを確認するための選択肢です。
ただし、利用できる場所や時間、過ごし方は学校によって異なります。
保健室登校・別室登校という過ごし方
保健室登校や別室登校は、教室とは別の場所で学校生活の一部を過ごす方法です。
保健室登校では、養護教諭がいる保健室を利用します。
別室登校では、相談室、学習室、空き教室などを使う場合があります。
過ごし方はお子さんや学校によってさまざまです。
- 朝だけ学校へ行く
- 1時間だけ別室で過ごす
- 給食の前に帰る
- 別室で課題に取り組む
- 先生と話す時間だけ登校する
すべてのお子さんが勉強をするわけではありません。
まずは静かに過ごしたり、本を読んだりする場合もあります。
学校図書館についても、文部科学省は、一時的に学級になじめないお子さんの居場所になり得ると示しています。
ただし、図書室を居場所として利用できるかは、学校の開館時間や職員体制によって異なります。
※出典:文部科学省「学校図書館ガイドライン」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/dokusho/link/1380599.htm
学校へ行ける日と行けない日が続く状態や、別室登校との違いについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
校内教育支援センターという学校内の居場所
校内教育支援センターは、教室で過ごすことが難しいお子さんのために、学校内に設けられる支援の場です。
自治体や学校によっては、「スペシャルサポートルーム」「校内適応指導教室」など、別の名前が使われています。
校内教育支援センターでは、次のような過ごし方が行われています。
- 自分のペースで学習する
- 読書や個別活動をする
- 担当の先生や支援員と話す
- オンラインで授業を受ける
- 教室とは別の場所で一日を過ごす
保健室や一時的に使う空き教室とは異なり、専用の部屋や担当者を置いている学校もあります。
一方で、すべての学校に校内教育支援センターがあるわけではありません。
設置されていても、毎日利用できるとは限らず、利用できる時間や活動内容には違いがあります。
文部科学省は、学校内で落ち着いて学習や生活ができる環境として、校内教育支援センターの設置を進めています。
※出典:文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm
校内教育支援センターと、学校外にある教育支援センターの違いについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
学校内の居場所を利用するときに確認したいこと
学校内の居場所は、利用できる場所や時間が学校ごとに異なります。
主に確認したいのは、次の点です。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 利用できる場所 | 保健室、相談室、図書室、専用教室など |
| 利用できる時間 | 朝だけ、数時間、終日など |
| 担当する人 | 養護教諭、担任、支援員など |
| 過ごし方 | 休憩、読書、学習、オンライン授業など |
| 昼食 | 別室で食べられるか、給食を利用できるか |
| 登下校 | 時間をずらせるか、保護者の送迎が必要か |
| 学習や評価 | 課題やテストをどのように扱うか |
「別室なら必ず利用できる」「毎日同じ先生がいる」とは限りません。
学校によっては、担当者がほかの仕事を兼ねているため、利用できる曜日が限られることもあります。
また、お子さんが学校内へ入ること自体を負担に感じる時期もあります。
その場合は、学校内の居場所を急いで利用するのではなく、教育支援センターやフリースクール、オンラインなど、ほかの選択肢も含めて考えられます。
学校内の居場所は、教室へ戻るためだけの場所ではありません。今のお子さんが過ごせる場所が学校の中にもあるかを確認する選択肢の一つです。
家という居場所を整える|お子さんがホッとできる過ごし方

学校に行けない時期に、家で過ごすこと自体が悪いわけではありません。
外出や人との関わりに疲れているときは、家が落ち着いて過ごせる居場所になる場合があります。
ただし、「家にいれば何もしなくても大丈夫」という意味でもありません。
生活、学習、人とのつながり、親御さんの負担などを見ながら、今のお子さんに必要なことを整理していきます。
家にいることだけを問題にしない
お子さんが家にいる時間が長くなると、「外に出ないままでいいのかな」「昼夜逆転したらどうしよう」と不安になることもあると思います。
ただ、学校へ行けない理由や心身の状態は、お子さんによって異なります。
家で過ごしているという事実だけで、状態の良し悪しを判断することはできません。
文部科学省は、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す意味を持つ場合がある一方、学習の遅れや進路への影響にも注意が必要だとしています。
そのため、家で過ごす時間を否定するのでも、すべてを本人に任せるのでもなく、次のような点を分けて見ていくことが大切です。
- 家の中で落ち着いて過ごせているか
- 食事や睡眠が大きく崩れていないか
- 本人が困っていることはないか
- 家族以外とのつながりがあるか
- 親御さんの負担が大きくなっていないか
すべてを一度に整える必要はありません。
現在の状態を把握し、必要に応じて学校や相談先、学校外の居場所につながる方法を考えます。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
家での過ごし方に決まった正解はない
家での一日の過ごし方に、すべてのお子さんに共通する正解はありません。
朝決まった時間に起きられるお子さんもいれば、午前中はほとんど動けないお子さんもいます。
学習に取り組める時期もあれば、勉強という言葉を聞くだけで負担になる時期もあります。
大切なのは、理想的な時間割に近づけることだけではなく、今の生活で何が大きな負担になっているかを見ることです。
※以下は、過ごし方を考えるためのイメージ例です。このとおりに過ごす必要はありません。
- 起きられる時間に起きる
- 食べられるタイミングで食事をとる
- ゲームや動画、読書など好きなことをする
- 家族と短い時間を過ごす
- 興味が向いたときに学習へ触れる
ゲームや動画だけで一日が終わる日があっても、それだけで状況が悪化しているとは限りません。
一方で、睡眠や食事への影響が大きい場合や、本人も困っている場合は、利用時間や生活全体を確認する必要があります。
小学生の生活リズム、ゲーム、学習など、家での具体的な過ごし方については、以下の記事で詳しく紹介しています。
家で使える学び方|ICT教材・オンライン・ホームスクーリング
学校へ行くことが難しい時期にも、家で利用できる学び方があります。
主な選択肢は次のとおりです。
| 学び方 | 主な内容 |
|---|---|
| 学校からの課題 | プリント、教科書、オンライン授業など |
| ICT教材 | タブレットやパソコンを使った教科学習 |
| オンライン授業 | 先生や講師の授業を自宅で受ける |
| オンラインの居場所 | 学習のほか、交流や活動に参加できる場合がある |
| ホームスクーリング | 家庭を中心に学ぶ方法の総称 |
ホームスクーリングは、日本では学校を退学して家庭だけで教育を完結する正式な学校制度ではありません。
小学生・中学生は在籍校との関係を残しながら、家庭で学ぶ形が基本です。
また、ICT教材を利用しただけで、自動的に学校の出席扱いになるわけではありません。
保護者と学校の連携や学習計画、学校による状況の確認などが必要で、最終的には在籍校の校長が判断します。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00005.htm
家で過ごす状態が続くときに確認したいこと
家が安心できる場所になっていても、ご家庭だけで長く支え続けることが難しい場合があります。
確認したいのは、お子さんの状態だけではありません。
- 親御さんが仕事を続けられるか
- 日中に見守る人が必要か
- 食事や家事の負担が増えていないか
- きょうだいへの影響がないか
- 学校との連絡が親御さんだけに集中していないか
家庭での負担が大きいときは、すぐにお子さんを外へ通わせるのではなく、親御さんだけで相談できる場所を探す方法もあります。
教育支援センターや学校の相談窓口、フリースクールでは、本人がすぐに利用しなくても、保護者から相談を受け付けている場合があります。
家を居場所として大切にしながら、家庭だけで抱え込まないためのつながりを持つことも選択肢の一つです。
年代別に見る居場所の考え方|小学生・中学生・高校生

同じ「居場所」でも、小学生・中学生・高校生では、確認したいことが変わります。
小学生では、日中に安全に過ごせるかや送迎の負担が大きなポイントです。
中学生では、本人の気持ちに加えて、出席扱いや内申点が気になるご家庭も多いでしょう。
高校生では、出席扱いだけでなく、科目ごとの出席時間や単位、進級・卒業の条件も分けて確認する必要があります。
小学生の居場所|日中の過ごし方とご家庭の負担も確認する
小学生の居場所を探すときは、お子さんが安心して過ごせるかだけでなく、日中の利用方法も大切です。
主に確認したいのは、次のような点です。
- 親の付き添いが必要か
- 一人で利用できるか
- 送迎が必要か
- 平日の何時から何時まで開いているか
- 昼食は必要か
- 保護者の仕事と両立できるか
同じフリースクールでも、午前中だけ開いているところや、週に数日だけ利用できるところがあります。
教育支援センターも、対象学年や開室時間、申し込み方法が自治体によって異なります。
家以外の居場所を急いで決める必要はありませんが、親御さんが働いている場合は、利用時間や送迎まで含めて続けられるかを確認することが大切です。
小学生向けの居場所は、送迎や日中の預け先も含めて、以下の記事で詳しく紹介しています。
中学生の居場所|出席扱い・内申点は分けて考える
中学生では、親御さんが決めるだけでなく、お子さん自身がその場所をどう感じるかも大切になります。
通いやすさについては、次のような点を確認します。
- 一人で通える距離か
- 同じ年代の子が多すぎないか
- 人との交流を求められすぎないか
- 通う日数や時間を相談できるか
- 学校とどのように連携しているか
出席扱いを希望する場合は、フリースクールや教育支援センターでの活動を、在籍校が把握できる仕組みがあるかも確認が必要です。
ただし、出席扱いと内申点は同じものではありません。
| 確認すること | 意味 |
|---|---|
| 出席扱い | 学校外で活動した日を、学校の出席日数として記録すること |
| 成績・内申点 | 学習の成果を学校が確認し、教科ごとに評価すること |
出席扱いになっても、成績や内申点が自動的につくわけではありません。
学校外で取り組んだ学習を、在籍校へどのように伝えるかも別に確認する必要があります。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
高校生の居場所|出席扱いと単位は別に確認する
高校生が利用できる居場所には、フリースクール、オンラインの居場所、地域の支援施設などがあります。
高校生の場合は、「学校外の居場所に通えば、進級や卒業ができる」とは限りません。
高校でも、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けた日を、校長が指導要録上の出席扱いにできる場合があります。
ただし、この出席扱いと、各科目の授業への出席や単位認定は別の仕組みです。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 指導要録上の出席扱い | 学校外施設で過ごした日を出席として記録できるか |
| 科目ごとの出席時間 | 授業への出席がどのくらい必要か |
| 履修・単位 | 課題、試験、出席などの条件を満たしているか |
| 進級・卒業 | 必要な単位数や在籍期間を満たしているか |
居場所を利用するときは、現在の高校で単位をどこまで取れているか、欠席がどの科目に影響しているかを確認する必要があります。
通信制高校など別の学校を検討する方法もありますが、転校には単位の引き継ぎや入学時期、費用などが関わります。居場所を探すことと、学校を変えることは分けて考えたほうがよいでしょう。
※出典:文部科学省「高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応について」(平成21年3月12日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121502/1309943.htm
お子さんに合う居場所の選び方|5つの判断軸

居場所を選ぶときは、設備や活動の多さだけでなく、お子さんが無理なく過ごせるかを確認することが大切です。
同じフリースクールや教育支援センターでも、雰囲気、通う時間、活動への参加方法は異なります。
まずは、次の5つの視点で比べてみましょう。
| 判断軸 | 確認したいこと |
|---|---|
| 関わる大人 | 困ったときに頼れるか |
| 過ごし方 | 勉強や交流を無理に求められないか |
| 通い方 | 日数や時間を相談できるか |
| 費用 | 支援内容と負担が合っているか |
| 利用前の相談 | 本人が動けなくても相談できるか |
すべての条件を満たす場所を探すというより、お子さんとご家庭が何を優先したいかを整理するための目安です。
信頼できる大人がいるか
まず確認したいのは、お子さんが困ったときに頼れる大人がいるかです。
スタッフの人数や資格だけでなく、実際にどのように関わっているかを見ます。
| 確認したいこと | 見るポイント |
|---|---|
| 活動への参加 | 無理に参加させていないか |
| 一人で過ごす時間 | 静かに過ごすことも認められているか |
| 通えなかった日 | 責めたり急かしたりしないか |
| 困ったとき | 個別に話せる相手がいるか |
| 保護者への対応 | 説明や連絡が分かりやすいか |
「優しいスタッフがいる」と案内されていても、合う関わり方はお子さんによって異なります。
話しかけてもらうほうが落ち着くお子さんもいれば、必要以上に関わられないほうが過ごしやすいお子さんもいます。
施設の評判だけで決めず、見学や説明を通して、お子さんがどのように感じるかも確認したいところです。
無理を求められずに過ごせるか
居場所では、勉強や交流、集団活動への参加を求められる場合があります。
活動そのものが悪いわけではありませんが、お子さんの今の状態と合っているかを確認する必要があります。
| 確認すること | 施設による違い |
|---|---|
| 学習 | 必須/希望する人だけ |
| 集団活動 | 全員参加/見学や不参加も可能 |
| 人との交流 | 交流が多い/一人でも過ごせる |
| 1日の流れ | 時間割がある/本人が選べる |
| 学校との関係 | 学校との連携を重視/居場所を中心にする |
お子さんが安心できる場所は、大人が施設の名前だけで決められるものではありません。
こども家庭庁も、居場所づくりでは、こどもや若者の声を聴き、本人の視点に立つことを重視しています。
※出典:こども家庭庁「こども・若者の居場所づくり」
https://www.cfa.go.jp/policies/ibasho
通うペースや利用する形を選べるか
居場所によって、利用できる曜日や時間は異なります。
週5日の通所が基本の施設もあれば、週1日、短時間、オンラインから利用できるところもあります。
| 通い方 | 確認したいこと |
|---|---|
| 利用日数 | 週1日から相談できるか |
| 利用時間 | 午前・午後だけでもよいか |
| 登所時間 | 遅れて行くことができるか |
| 帰宅時間 | 途中で帰ることができるか |
| オンライン | 通学と切り替えられるか |
| 休止 | 通えない期間に休めるか |
最初から決まった日数を通えるとは限りません。
見学には行けても体験には参加できない、利用を始めても行けない日が続くといった場合もあります。
そのようなときに、利用日数の変更や休止について相談できるかも確認しておくと、ご家庭の負担を考えやすくなります。
費用と支援内容を一緒に確認する
居場所にかかる費用は、運営する団体や通う日数、支援内容によって変わります。
教育支援センターや学校内の支援は、利用料がかからない場合が多くあります。
民間のフリースクールは、無料や低額で利用できる団体から、月額制の施設までさまざまです。
| 費用と一緒に見ること | 確認内容 |
|---|---|
| 利用日数 | 週に何日通えるか |
| 学習支援 | 月額料金に含まれているか |
| 個別相談 | 面談の回数や追加料金 |
| 初期費用 | 入会金や教材費の有無 |
| 通学負担 | 交通費や送迎が必要か |
| 休会制度 | 通えない期間に費用を止められるか |
料金だけでは、受けられる支援の内容までは分かりません。
通う日数や個別対応、学習・進路相談など、必要な支援と費用を一緒に確認することが大切です。
自治体によっては、フリースクールの利用料を補助する制度があります。
ただし、対象となる家庭や施設、補助額は地域ごとに異なります。
利用を急がずに相談できるか
居場所を探し始めても、お子さんがすぐに見学や体験へ行けるとは限りません。
そのため、利用を決める前に、どのような相談ができるかも確認します。
| 相談・見学方法 | 確認したいこと |
|---|---|
| 保護者相談 | 親御さんだけで説明を聞けるか |
| 見学 | 本人が参加せずに見られるか |
| オンライン説明 | 自宅から説明を受けられるか |
| 体験利用 | 短時間から参加できるか |
| 利用判断 | その場で決めなくてもよいか |
本人が動けない間に、親御さんが情報を集めることもできます。
ここがポイント!
居場所を探すことと、すぐに通い始めることは別です。今後利用できる場所を知るために、保護者だけで相談する形もあります。
フリースクールの見学や比較については、以下の記事で詳しく整理しています。
▼お住まいのエリアのフリースクールを探す▼
※47都道府県792市町村 全国3,526校以上 のフリースクールを掲載中!
※市町村ごとの不登校支援・教育支援センターもまとめています
親御さんができること|居場所を検討するときの関わり方

居場所を探すときは、お子さんの反応を見ながら、利用を急がずに情報を整理することが大切です。
本人がすぐに見学や体験へ行けなくても、親御さんだけで相談したり、通える範囲の施設を調べたりすることはできます。
一方で、居場所の情報を一度にたくさん伝えたり、本人が知らないうちに利用先を決めたりすると、負担になる場合があります。
| 場面 | 考えたいこと |
|---|---|
| 情報を集めるとき | 本人が動けなくても保護者だけで相談できる |
| 本人へ伝えるとき | 一度に多くの選択肢を見せすぎない |
| 利用を断られたとき | 何が負担なのかを分けて考える |
| 利用につながらないとき | 相談や情報整理だけでも続けられる |
居場所の情報を伝えるときに考えたいこと
フリースクールや教育支援センターを見つけても、すぐに本人へ利用を勧める必要はありません。
お子さんによっては、居場所の話をされること自体を「家から出るように言われている」「また学校のような場所へ行かされる」と感じる場合があります。
情報を伝える前に、次の点を整理しておくと、本人にとって何が負担になりそうかを考えやすくなります。
- 通学が必要な場所か
- 勉強への参加が求められるか
- 同年代の子との交流があるか
- 見学や体験が必要か
- オンラインから利用できるか
- 本人が参加しなくても説明を聞けるか
施設の名前だけを伝えても、お子さんにはどのような場所か分かりません。
「学校の代わりに通う場所」と決めつけず、活動内容や参加方法を親御さんが先に確認しておくと、必要な情報だけを伝えやすくなります。
お子さんが利用を望まないときの捉え方
お子さんが「行きたくない」と話しても、すべての居場所を拒否しているとは限りません。
何を負担に感じているかは、お子さんによって異なります。
| 負担になっていること | 考えられる状態 |
|---|---|
| 外出 | 着替えや移動そのものが難しい |
| 新しい場所 | 建物や雰囲気が分からず不安 |
| 人との関わり | 知らない人に会うことが負担 |
| 学習 | 勉強を求められることがつらい |
| 見学・体験 | 行った後に利用を決められそうで不安 |
| 選択 | 自分で決めること自体が負担 |
そのため、「フリースクールが嫌なのだ」と一つの理由に決めるのではなく、外出、交流、学習、見学などを分けて考える必要があります。
ひかりすまいるアドバイザー本人が利用を望まない間も、親御さんだけで施設へ相談したり、資料を確認したりできます。
教育支援センターやフリースクールによっては、本人の参加前に保護者相談を受け付けています。
対応方法は施設ごとに異なるため、問い合わせ時に確認してください。
プレッシャーにつながりやすい伝え方
親御さんは、お子さんを責めるつもりがなくても、伝え方によっては利用を急かされているように感じさせる場合があります。
特に、次のような伝え方には注意が必要です。
- ほかの子と比べる
- いつまで家にいるのかと期限を迫る
- 見学だけだからと本人の負担を小さく扱う
- 本人に相談せず利用先を決める
- 居場所へ行けば状況が変わると期待を伝える
- 学校へ戻るための場所として紹介する
居場所を利用したとしても、すぐに生活や学習の状態が変わるとは限りません。
利用できたかどうかだけを結果として見ると、お子さんにも親御さんにも負担が残りやすくなります。
すぐに利用へつながらない場合もある
居場所を探し始めても、本人が見学へ行けない、体験後に通えないといったことはあります。
新しい場所を利用するには、施設を知る、説明を聞く、移動する、人と会うなど、いくつもの負担があります。
そのため、次のような段階で止まることもあります。
- 親御さんが情報を調べる
- 親御さんだけで相談する
- 本人が資料や写真を見る
- オンラインで説明を聞く
- 短時間だけ見学する
- 体験や利用を検討する
この順番どおりに進む必要はなく、途中で利用を見送る場合もあります。
一方で、何も決まっていない間も、親御さんが相談先を持つことはできます。家庭での過ごし方や学校との連絡について相談するだけでも構いません。
文部科学省も、不登校への支援は学校に登校することだけを目標にせず、本人の状況に応じた支援を行う必要があるとしています。
居場所を利用するかどうかだけでなく、今のご家庭がどのような情報や支援を必要としているかを整理することも大切です。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
保護者の方も、自分の居場所を持つ|相談・親の会・専門機関

お子さんの居場所を探している間、親御さんも、学校との連絡や今後の進路、仕事との両立などを一人で考え続けていることがあります。
相談先を持つことは、親御さんの接し方を直すためではありません。
家庭の中だけで判断せず、利用できる制度や地域の情報を整理するための方法です。
相談できる場所には、次のような違いがあります。
| 相談先 | 主に相談できること |
|---|---|
| 在籍校・教育委員会 | 学校内の支援、出席、学習、地域の相談先 |
| 教育支援センター | 不登校に関する相談、利用できる公的支援 |
| スクールカウンセラー | お子さんやご家庭の困りごとの整理 |
| 親の会 | 同じ立場の保護者との情報交換 |
| 電話・オンライン相談 | 外出せずに相談したいときの選択肢 |
どこへ相談するかは、親御さんが今知りたいことによって変わります。
家庭だけで抱え込まないという選択
不登校が続くと、学校との連絡、昼間の過ごし方、学習、進路など、考えることが増えていきます。
さらに、送迎や仕事、きょうだいへの影響など、ご家庭によっては学校以外の負担も重なります。
相談するときに、すべての状況をきれいに説明する必要はありません。
たとえば、次のような内容から相談できます。
- 家で過ごす時間が長くなっている
- 本人が外の居場所を望んでいない
- 学校との連絡に負担を感じている
- 教育支援センターの利用方法が分からない
- 出席や学習、進路が気になっている
- 親御さんの仕事との両立が難しい
相談したからといって、すぐに利用する施設や今後の進路を決める必要はありません。
現在の状況を整理し、地域で利用できる支援を知るだけでも、次に確認することが分かりやすくなります。
親の会・ピアサポートという場
親の会は、不登校のお子さんを持つ保護者同士が集まり、話や情報交換をする場です。
地域で集まる会のほか、オンラインで参加できる会もあります。
親の会では、次のような情報を知れる場合があります。
- 地域のフリースクールや教育支援センター
- 学校との連絡や手続き
- 高校や進路に関する地域の情報
- 実際に利用した施設の様子
- 自治体の相談窓口や支援制度
ただし、親の会の雰囲気や考え方はそれぞれ異なります。
学校復帰を中心に考える会もあれば、学校外の過ごし方を中心に情報交換する会もあります。
自分の家庭と違う経験談を聞くことが負担になる場合もあるでしょう。
参加したら必ず発言する必要があるのか、見学だけでもよいのか、会の考え方がご家庭と合うかを事前に確認しておくと安心です。
学校や公的な相談機関へ相談する
在籍校では、担任だけでなく、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどに相談できる場合があります。
相談する相手によって、扱う内容が異なります。
| 相談相手 | 主な役割 |
|---|---|
| 担任・学年担当 | 学校での様子、課題、別室などの校内支援 |
| 養護教諭 | 保健室の利用、学校内での過ごし方 |
| スクールカウンセラー | お子さんや保護者の気持ち、困りごとの整理 |
| スクールソーシャルワーカー | 福祉や地域の支援機関との連携 |
| 教育委員会・教育相談 | 教育支援センターなど地域の公的支援 |
学校へ相談すること自体が負担になっている場合は、教育委員会の教育相談や、自治体の相談窓口から確認する方法もあります。
窓口の名前、相談できる曜日、予約の必要性は地域によって異なります。
夜間や休日に利用できる電話相談もある
文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」は、お子さん本人だけでなく、保護者も利用できる無料の電話相談です。
電話をかけると、原則として、電話をかけた地域の教育委員会の相談機関につながります。
夜間や休日を含め、24時間利用できます。
| 相談窓口 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 24時間子供SOSダイヤル |
| 電話番号 | 0120-0-78310 |
| 受付時間 | 24時間・年中無休 |
| 通話料 | 無料 |
| 利用できる人 | 子ども本人・保護者など |
学校へ行けないことだけでなく、友人関係や家庭での困りごとなども相談できます。
※出典:文部科学省「24時間子供SOSダイヤルについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/h30gouu7/1407291.htm
緊急性のない相談であれば、「何を相談すればよいか分からない」という段階から話すこともできます。
オンラインの相談窓口やコミュニティもある
外出や電話が負担になる場合は、自治体や支援団体が行うオンライン相談、メール相談、SNS相談なども選択肢になります。
ただし、相談できる対象年齢、受付時間、回答までの日数は窓口によって異なります。
保護者同士のオンラインコミュニティについても、参加人数や運営方針、個人情報の扱いを確認することが大切です。
相談先は、たくさん持つ必要はありません。
ひかりすまいるアドバイザー学校との調整を知りたいなら在籍校や教育委員会、地域の施設を知りたいなら教育支援センター、同じ立場の保護者と話したいなら親の会など、今知りたいことに合う窓口を選べます。
国の方針と学校外活動の出席扱い|小・中学生の制度を中心に解説

文部科学省は、不登校への支援を「学校へ登校できたか」だけで判断しない方針を示しています。
お子さんの状態に応じて、学校内の別室、教育支援センター、フリースクール、自宅でのICT学習など、複数の学び方や過ごし方を考える方針です。
小学生・中学生については、学校外での活動や自宅学習が、在籍校の出席扱いになる場合もあります。
ただし、フリースクールへ通ったり、ICT教材を利用したりするだけで、自動的に出席扱いになるわけではありません。
学校との連携や、在籍校の校長による判断が必要です。
国は「登校できたか」だけを支援の目標にしていない
文部科学省は、2019年10月25日の通知で、不登校への支援は「学校に登校する」という結果だけを目標にするものではないと示しています。
本人が自分の進路を考え、将来の社会的な自立につながるよう支援することが基本です。
一方で、家で休んでいればすべて解決するという意味でもありません。学習の遅れや進路への影響にも目を向けながら、今のお子さんに合う支援を考える必要があるとしています。
その後も、国は不登校のお子さんが利用できる場所を増やす方針を進めています。
| 国の資料 | 主な内容 |
|---|---|
| 2019年の通知 | 登校だけを結果として追わず、社会的自立を目指す |
| 2023年のCOCOLOプラン | 校内教育支援センターやオンライン支援などを広げる |
| 2023年11月の通知 | 教育支援センターや学校内外の支援を充実させる |
COCOLOプランでは、学校内の別室、学びの多様化学校、教育支援センター、オンライン支援など、お子さんの状態に応じた学びの場を増やす方針が示されました。
このため、学校の教室へ戻るか、学校外の居場所を利用するかという二つだけで考える必要はありません。
在籍校との関係を残しながら別室を利用する、教育支援センターへ通う、自宅で学ぶなど、現在の状態に応じた形があります。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm※出典:文部科学省「不登校対策(COCOLOプラン等)について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1397802_00005.htm※出典:文部科学省「不登校の児童生徒等への支援の充実について(通知)」(令和5年11月17日・5文科初第1505号)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00001.htm
フリースクールや教育支援センターで出席扱いになる場合がある
小学生・中学生が学校外の施設で相談や指導を受けた日は、在籍校の校長が出席扱いにできる場合があります。
対象になる可能性があるのは、主に次のような場所です。
- 教育支援センター
- フリースクール
- その他、学校が適切だと判断した公的・民間施設
出席扱いとは、学校外の施設で活動した日を、学校の正式な記録である「指導要録」に出席として記録することです。
ただし、施設へ通えば必ず認められるわけではありません。
主に次の点が確認されます。
| 確認されること | 内容 |
|---|---|
| 学校との連携 | 保護者・施設・在籍校が情報を共有できるか |
| 施設での活動 | 相談や指導を受けているか |
| 支援内容 | 本人の社会的自立につながる内容か |
| 学校の把握 | 在籍校が活動状況を確認できるか |
| 最終判断 | 在籍校の校長が適切だと判断するか |
また、出席扱いと成績・内申点は別の仕組みです。
出席として記録されても、それだけで教科の成績がつくわけではありません。
学校外で行った学習の内容を在籍校が把握し、評価できるかを別に確認する必要があります。
※出典:文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
高校生にも出席扱いはあるが、単位とは別の仕組み
高校生についても、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けた日を、校長が指導要録上の出席扱いにできる場合があります。
ただし、小学生・中学生とは根拠となる通知が異なります。
さらに、高校では「出席扱い」と「科目ごとの出席時間」「単位認定」を分けて考える必要があります。
| 高校で確認すること | 内容 |
|---|---|
| 指導要録上の出席扱い | 学校外施設で活動した日を出席として記録できるか |
| 科目ごとの出席 | 各授業に必要な出席時間を満たしているか |
| 単位認定 | 課題、試験、出席などの条件を満たしているか |
| 進級・卒業 | 必要な単位数や在籍期間を満たしているか |
学校外施設での活動が出席扱いになっても、各科目の授業へ出席したことにはなりません。
高校生の場合は、現在の欠課時数や修得済みの単位、進級・卒業条件を在籍校へ確認する必要があります。
※出典:文部科学省「高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応について」(平成21年3月12日)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121502/1309943.htm
自宅でのICT学習も出席扱いになる場合がある
小学生・中学生が自宅でICT教材などを使って学習した場合も、一定の要件のもとで出席扱いになることがあります。
ICTとは、パソコンやタブレット、インターネットなどを使った学習方法です。
文部科学省が示す主な要件は、次の7つです。
| 要件 | 分かりやすい内容 |
|---|---|
| 保護者と学校の連携 | 保護者と在籍校が連絡を取り合っている |
| ICTなどを使った学習 | パソコン、タブレット、郵送教材などで学ぶ |
| 対面での指導 | 定期的・継続的に直接会う指導が行われる |
| 計画的な学習 | 本人の状態に合う学習計画がある |
| 学校による把握 | 校長が学習の内容や進み方を確認できる |
| 学校外支援との関係 | 通所型の相談や指導を受けにくい状況などを確認する |
| 成績評価との関係 | 成績へ反映する場合は、学校の教育内容に合っている |
「出席扱い対応」と書かれた教材を契約しただけでは、出席扱いにはなりません。
利用を考える場合は、教材やサービスを決める前か、利用を始めた早い段階で、在籍校へ次の点を確認します。
- どの教材やサービスを利用するか
- どのような学習を行うか
- 学習記録をどのように学校へ伝えるか
- 対面指導を誰が行うか
- 出席扱いと成績評価をどのように判断するか
出席扱いを認めるかどうかは、最終的に在籍校の校長が判断します。学校や教育委員会によって、確認する資料や進め方が異なる場合もあります。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
よくある質問|居場所について保護者から寄せられる声

不登校のお子さんの居場所について、親御さんが気になりやすい疑問をまとめました。
居場所を利用するかどうかを、すぐに決める必要はありません。現在の状態に近い質問から確認してみてください。
家にずっといても大丈夫ですか?
家で過ごしていることだけを理由に、すぐ外の居場所を決める必要はありません。
家がお子さんにとって落ち着ける場所になっている場合は、外出や新しい場所の利用を急がない考え方もあります。
ただし、家にいれば何も確認しなくてよいわけではありません。
- 食事や睡眠で本人が困っていないか
- 家族以外とのつながりがあるか
- 学習や進路について不安を感じていないか
- 親御さんの負担が大きくなっていないか
こうした点を見ながら、必要に応じて学校や教育相談などにつながる方法があります。
小学生の家での具体的な過ごし方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
居場所はいつから探し始めればよいですか?
居場所の利用を急ぐ必要はありませんが、親御さんが情報を集めることはいつからでもできます。
お子さん本人が見学や相談へ行けない時期でも、親御さんだけで教育支援センターやフリースクールへ相談できる場合があります。
情報を調べることと、利用を決めることは別です。
まずは、通える範囲にどのような場所があるか、対象年齢や利用時間を確認するところからはじめることもできます。
外出が難しいときに家で使える選択肢はありますか?
外出が難しいときは、オンラインの居場所やICT教材などを利用できる場合があります。
オンラインの居場所では、学習だけでなく、スタッフとの会話、ゲーム、創作活動などに参加できるサービスもあります。
一方、ICT教材は問題演習や映像授業など、家庭学習が中心です。
利用目的が異なるため、「人や活動とつながれる場所を探しているのか」「学習を進めたいのか」を分けると比較しやすくなります。
無料で使える居場所はありますか?
学校内の支援や教育支援センターなど、利用料がかからない場合が多い居場所があります。
主な選択肢は次のとおりです。
- 学校内の別室や保健室
- 校内教育支援センター
- 教育支援センター
- 公共図書館
- 地域のこども食堂やフリースペース
ただし、教材費、交通費、昼食代、活動費などが必要になる場合があります。
対象年齢や利用条件も地域によって異なるため、自治体や施設の公式案内を確認してください。
フリースクールと教育支援センターの違いは何ですか?
主な違いは、運営する団体、費用、活動内容、利用方法です。
| 比較する点 | フリースクール | 教育支援センター |
|---|---|---|
| 運営 | NPOや民間団体など | 教育委員会など |
| 費用 | 無料から月額制まで幅がある | 無料で利用できる場合が多い |
| 対象 | 施設によって異なる | 主に小学生・中学生 |
| 活動 | 学習、交流、体験など | 学習、相談、少人数活動など |
| 申し込み | 施設へ直接相談することが多い | 学校や教育委員会を通す場合がある |
どちらがよいと一律に決められるものではありません。
活動内容や通いやすさ、ご家庭の費用負担などを含めて比較する必要があります。
居場所に通うと学校との関係はどうなりますか?
在籍校との関係を残したまま、学校外の居場所を利用できる場合があります。
小学生・中学生は、在籍校に籍を置きながら、教育支援センターやフリースクールへ通う形が一般的です。
一定の要件を満たし、在籍校の校長が認めた場合は、学校外で活動した日が出席扱いになることもあります。
ただし、出席扱いと成績評価は別です。
学校との連絡方法や、活動・学習内容の伝え方は、施設と在籍校の両方へ確認する必要があります。
保護者が相談できる場所はどこですか?
在籍校、教育委員会、教育支援センター、スクールカウンセラー、親の会などへ相談できます。
相談内容によって、窓口を選べます。
| 知りたいこと | 主な相談先 |
|---|---|
| 学校内の支援 | 担任、養護教諭、教育相談担当 |
| 出席や学習 | 在籍校、教育委員会 |
| 地域の居場所 | 教育支援センター、自治体 |
| 気持ちや困りごと | スクールカウンセラー |
| 保護者同士の情報 | 親の会 |
夜間や休日には、文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」も利用できます。
| 相談窓口 | 24時間子供SOSダイヤル |
|---|---|
| 電話番号 | 0120-0-78310 |
| 受付時間 | 24時間・年中無休 |
| 通話料 | 無料 |
| 利用できる人 | 子ども本人・保護者など |
※出典:文部科学省「24時間子供SOSダイヤルについて」
https://www.mext.go.jp/a_menu/h30gouu7/1407291.htm
中学生・高校生でも通える居場所はありますか?
はい、中学生・高校生が利用できる居場所もあります。
中学生が利用できる主な場所には、教育支援センター、フリースクール、学校内の別室、オンラインの居場所などがあります。
高校生が利用できるフリースクールや地域の支援、オンラインの居場所もあります。ただし、施設によって対象年齢が異なります。
教育支援センターは主に小学生・中学生向けですが、高校生の相談に対応している自治体もあります。
高校生の場合は、居場所の利用だけでなく、科目ごとの出席時間、単位、進級・卒業条件も確認が必要です。
学校外施設での活動が出席扱いになっても、単位が自動的に認められるわけではありません。
まとめ|お子さんとご家庭に合う居場所を考えるために

最後にこちらの記事をまとめていきましょう。
こちらの記事では、不登校のお子さんが過ごせる居場所について、次の内容をご紹介しました。
- 居場所は家・学校内・学校外・オンラインなどさまざま
- フリースクールと教育支援センターでは運営や費用が異なる
- 小学生・中学生・高校生では確認したいことが変わる
- 出席扱いと成績・内申点・高校の単位は別の仕組み
- 本人が利用できない時期も、親御さんだけで相談できる
主な居場所を簡単に整理すると、次のようになります。
| 居場所 | 主な特徴 |
|---|---|
| 家・オンライン | 外出が難しい時期にも利用しやすい |
| 学校内の別室 | 在籍校の中で教室以外に過ごせる場合がある |
| 教育支援センター | 主に小・中学生向けの公的な支援 |
| フリースクール | 活動内容・対象年齢・費用が施設ごとに異なる |
| 地域の施設 | 図書館やフリースペースなども居場所になり得る |
家で過ごしているからといって、すぐに外の居場所を決める必要はありません。
一方で、ご家庭だけで学校との連絡や学習、進路、日中の過ごし方を抱え続けることが難しい場合もあります。
お子さんがまだ利用を望んでいないときも、親御さんだけで教育支援センターやフリースクールへ相談したり、地域にある選択肢を調べたりできます。
ひかりすまいるアドバイザー居場所は一つに決めるものではありません。
お子さんの年代や現在の状態、費用、送迎、学校との関係などを分けて確認し、ご家庭が無理なく続けられる形を考えることが大切です。




