「子どもが学校に行けなくなって、仕事をどうすればいいんだろう…」
「パートを休み続けるのも、辞めるのも不安…」
「働いている間、家で一人にしても大丈夫なのかな…」
お子さんの不登校をきっかけに、勤務時間を減らしたり、休職・退職を考えたりする親御さんは少なくありません。
民間調査では、退職や転職をせず、勤務時間などの働き方だけを変えた方が32.88%でした。
ただし、在宅勤務や時短勤務を使える職場ばかりではありません。
パートやシフト勤務では、勤務時間の調整が収入の減少につながることもあります。
保護者の声子どもを一人にして仕事へ行くのも心配ですが、収入が減ることも不安です。
仕事を辞めるしかないのでしょうか。
ひかりすまいるアドバイザー仕事を辞めるか続けるかに、すべてのご家庭に共通する正解はありません。
お子さんの状態や日中の過ごし方、家計、実際に利用できる制度を分けて確認すると、現在のご家庭で考えられる形が見えやすくなります。
この記事では、全国のフリースクールや不登校支援情報を整理してきたひかりすまいる編集部が、
- 不登校による親御さんの仕事への影響
- 仕事を辞める・続けるときの判断材料
- パートやシフト勤務を含む働き方の考え方
- 仕事中のお子さんの過ごし方
- 日中に利用できる居場所や支援
- 親御さん自身が相談できる場所
などについてご紹介します。
不登校で親の仕事はどう変わる?全国の調査から見る現状

お子さんが学校に行きづらくなると、朝の対応や学校からの連絡、日中の見守りなどにより、親御さんの仕事にも影響が出ることがあります。
ただし、すぐに仕事を辞めるご家庭ばかりではありません。
勤務時間や働く場所を調整しながら、仕事を続けているケースも見られます。
「仕事に影響が出た」保護者は少なくない
不登校による親御さんの就労への影響については、全国一律の公的統計が十分にそろっていません。
そのため、現状を知る手がかりの一つとなるのが民間団体の調査です。
NPO法人キーデザインが2024年に行った調査では、回答者375名のうち「特に変化はない」と答えた方は29.6%でした。
退職した方は14.8%、休職した方は6.0%で、収入が減ったと答えた方も約4割にのぼります。
ひかりすまいるアドバイザーこの結果から、お子さんの不登校をきっかけに、働き方や収入への影響を感じる親御さんは少なくないことがわかります。
一方で、この調査は無料のLINE相談を利用した方が対象で、回答者の98.1%が母親でした。
全国のすべてのご家庭に当てはまる数字ではないため、傾向を知るための目安として見る必要があります。
退職せずに働き方を調整した家庭も多い
仕事に影響が出たご家庭のすべてが、退職を選んでいるわけではありません。
勤務時間や働く場所などを見直しながら、仕事を続けているケースもあります。
不登校オンラインが2025年に行ったアンケートでは、回答者438名のうち「働き方は変えたが、退職・転職はしていない」と答えた方が32.88%で、最も多い結果となりました。
退職した方は17.81%です。
不登校をきっかけに働き方を見直したご家庭のなかでは、退職だけでなく、時短勤務や異動、在宅勤務などで対応した方も一定数いることがわかります。
ひかりすまいるアドバイザー親御さんが抱えやすいのは、日中の見守りだけではありません。
朝の対応や学校からの連絡、面談や相談への付き添いなどが重なることで、これまでと同じ働き方を続けにくくなる場合があります。
小学生と中学生では仕事への影響の出方も異なる
親御さんの仕事への影響は、お子さんの学年や心身の状態、ご家庭の環境によって変わります。
文部科学省の令和6年度(2024年度)の調査では、不登校の児童生徒は小学生が13万7,704人、中学生が21万6,266人で、合計35万3,970人でした。
児童生徒1,000人あたりでは、小学生が23.0人、中学生が67.9人となっています。
| 学年 | 不登校の人数 | 1,000人あたりの人数 |
|---|---|---|
| 小学生 | 13万7,704人 | 23.0人 |
| 中学生 | 21万6,266人 | 67.9人 |
ただし、不登校の人数や割合が高い学年ほど、親御さんが必ず仕事を調整しなければならないわけではありません。
小学生の場合は、日中の留守番や昼食、送迎などが仕事との両立に影響することがあります。
中学生でも、心身の状態によっては見守りや付き添いが必要になるため、年齢だけで判断することは難しいでしょう。
ひかりすまいるアドバイザーまずは、お子さんが日中どのように過ごしているか、どの程度の見守りが必要かを、ご家庭ごとに考えることが大切です。
※出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(令和7年11月)
不登校で親は仕事を辞める・続ける、どう判断すればいい?

お子さんが学校に行きづらくなると、「仕事を辞めるしかないのでは」と考えてしまうことがあります。
ただ、実際には仕事を続けるか辞めるかの二択だけではありません。
勤務時間を短くする、在宅勤務を利用する、一時的に休むなど、状況に合わせた調整も考えられます。
仕事を辞める・続けるに唯一の正解はない
仕事を辞めるか続けるかは、お子さんの状態だけでなく、家計や職場環境、利用できる支援によっても変わります。
仕事を続けることで、収入や親御さん自身の生活を保ちやすくなるご家庭もあります。
一方、日中の安全確保や通院・相談への付き添いが必要で、これまでと同じ勤務を続けることが難しい場合もあるでしょう。
ここがポイント!
そのため、どちらかを一律に正解とすることはできません。
今のご家庭で続けられる形を、複数の選択肢から考えることが大切です。
判断するときに確認したい4つの視点
仕事について考えるときは、次の4つに分けると、現在の状況を確認しやすくなります。
| 確認すること | 主な内容 |
|---|---|
| お子さんの心身の状態 | 体調や気持ちの落ち込み、安全面への心配 |
| 日中の過ごし方 | 一人で過ごせるか、見守りや付き添いが必要か |
| 家計への影響 | 収入が減った場合に生活を維持できるか |
| 職場・外部の支援 | 時短や在宅勤務、相談先や日中の居場所があるか |
必要な見守りの程度は、学年だけでは判断できません。
同じ中学生でも一人で落ち着いて過ごせる場合がある一方、体調や気持ちの状態によっては、日中の見守りが必要になることもあります。
職場の制度や外部の支援を確認すると、退職以外の方法が見つかる場合もあります。
大きな決断の前に働き方を調整する方法もある
退職は家計や今後の働き方にも関わるため、すぐに結論を出すことが難しい場合もあります。
不登校オンラインが2025年に行ったアンケートでは、「働き方は変えたが、退職・転職はしていない」と答えた方が32.88%で、退職した方の17.81%を上回りました。
勤務時間の変更や在宅勤務、部署の異動、休職など、現在の職場に在籍したまま調整したご家庭も見られます。
ただし、日中の安全に心配がある場合や、受診・相談への付き添いが必要な場合には、仕事の調整を早めに検討することもあります。
ひかりすまいるアドバイザーお子さんの状態とご家庭の生活の両方を確認しながら考える必要があります。
他の家庭の選択は参考程度に考える
同じ不登校でも、親御さんの働き方は家庭によって異なります。
不登校オンラインのアンケートでは、働き方について次のような回答がありました。
- 働き方を変えたが、退職・転職はしていない:32.88%
- 退職した:17.81%
- 転職した:4.57%
- 専業から働き始めた:4.57%
- 特に変えていない:35.62%
働き方を変えなかった家庭もあれば、勤務条件を調整した家庭、退職や転職を選んだ家庭もあります。
職場の理解、家計、頼れる人や支援先の有無など、選択の背景はそれぞれ異なります。
ひかりすまいるアドバイザー他の家庭の事例は一つの参考になりますが、そのまま自分の家庭に当てはめる必要はありません。
仕事を続ける・減らす・辞める、それぞれの面を整理

仕事について考えるときは、「続ける」「辞める」のどちらが正しいかではなく、それぞれの選択で何が変わるのかを確認することが大切です。
仕事を続けながら勤務条件を調整する方法や、一時的に勤務を減らす方法もあります。
お子さんの状態とご家庭の生活の両方を踏まえて、現実的に続けられる形を考えていきます。
仕事を続けることで保ちやすいもの
仕事を続ける場合、収入だけでなく、親御さん自身の生活や家庭外とのつながりも保ちやすくなります。
主に考えられる点は、次のとおりです。
- 家計の見通しを保ちやすい
- 仕事を通じた人とのつながりが続く
- 親子がそれぞれに過ごす時間を持てる
- 今後の働き方や支援の選択肢を残しやすい
お子さんのために仕事を辞めなければならないと感じる親御さんもいますが、働き続けることもご家庭の生活を支える選択の一つです。
ただし、遅刻や早退が増えている、勤務中もお子さんのことが気になり続けるなど、現在の働き方が負担になっている場合は、勤務時間や業務内容を調整できるか確認する方法もあります。
仕事を減らす・休むことで確保しやすい時間
勤務時間や日数を減らしたり、一時的に休職したりすると、日中の見守りや通院、相談への付き添いに対応しやすくなります。
特に小学生の場合は、留守番や昼食、送迎などの事情から、これまでと同じ時間帯で働くことが難しくなるケースもあります。
一方で、親御さんが常にそばにいなければならないとは限りません。
お子さんが一人で過ごせる時間や、学校・支援先とつながれる時間がある場合は、すべての対応を親御さんだけが担わずに済むこともあります。
勤務を減らす場合も、必要な時間帯や期間はご家庭によって異なります。
ひかりすまいるアドバイザーまずは現在どの場面で負担が大きいのかを確認すると、調整が必要な範囲を考えやすくなります。
退職を考える前に確認したい家計への影響
仕事を辞める場合は、毎月の収入だけでなく、社会保険や今後の再就職への影響も考える必要があります。
NPO法人キーデザインの2024年の調査では、不登校をきっかけに収入が減ったと答えた方は37.8%でした。
減収した方のなかには、月8万円を超えて収入が減ったと回答した方もいます。
ただし、この調査は無料のLINE相談を利用した方が対象で、回答者の多くが母親です。
すべてのご家庭に当てはまる数字ではなく、家計への影響が出るケースを知るための目安として見る必要があります。
ひかりすまいるアドバイザー退職後の生活費だけでなく、再び働き始める時期や条件も含めて考えると、ご家庭への影響を見通しやすくなります。
利用できる制度や支援も家庭ごとに異なる
不登校そのものを理由に全国一律で受け取れる手当はありませんが、ご家庭の状況によって利用できる制度があります。
| 支援の種類 | 確認できる制度の例 |
|---|---|
| 教育費 | 就学援助 |
| 生活費 | 児童扶養手当、生活保護 |
| 医療費 | 自立支援医療 |
| 働き方 | 有給休暇、休職、時短勤務など |
対象となる条件や申請方法は、自治体や勤務先によって異なります。
制度によっては、不登校だけを理由に利用できるものではなく、世帯収入や通院状況などの条件があります。
利用できる制度を確認すると、退職以外の方法を考えられる場合もあります。
学校や自治体、勤務先の窓口など、相談しやすいところから情報を集める形でも問題ありません。
仕事を続けながら両立するには?今の働き方の中で考えられること

仕事との両立を考えるとき、時短勤務やテレワークなどの制度を利用できる親御さんばかりではありません。
パートやシフト勤務、派遣・契約社員、自営業など、働き方はさまざまです。
勤務先に制度がなかったり、制度があっても実際には利用しにくかったりする場合もあります。
大きく働き方を変えることを前提にせず、今の職場とご家庭の状況で、どのような調整が可能かを確認することが大切です。
雇用形態や職場によって調整できることは異なる
利用できる制度や相談のしやすさは、雇用形態や勤務先によって異なります。
| 働き方 | 確認したいこと |
|---|---|
| パート・シフト勤務 | 出勤日や勤務時間を一時的に変更できるか |
| 正社員 | 休暇、時差出勤、在宅勤務などの制度があるか |
| 派遣・契約社員 | 派遣元や契約先に相談できる窓口があるか |
| 自営業・フリーランス | 仕事量や納期をどこまで調整できるか |
パートやシフト勤務では、勤務時間を減らすことで収入も減りやすくなります。
急な欠勤が続くと、職場に居づらさを感じる親御さんもいるでしょう。
一方、正社員であっても、業務内容や人員体制によってはテレワークや時短勤務を利用できない場合があります。
ひかりすまいるアドバイザー制度の有無だけでなく、実際に使える状況かどうかも確認する必要があります。
パート・シフト勤務では時間や曜日の調整が中心になる
パートやシフト勤務の場合、法定の時短制度や在宅勤務よりも、出勤する曜日や時間帯の調整が中心になることがあります。
たとえば、朝の対応が必要な時期だけ始業時間を遅らせる、学校や支援先の予定がある曜日を休みにするなど、限られた範囲で勤務を組み替えられる場合があります。
ただし、勤務時間を減らせば、その分収入に影響することもあります。
人手が少ない職場では、急な変更を相談しにくい場合もあるでしょう。
ひかりすまいるアドバイザーそのため、「働き方を柔軟に変えれば両立できる」と簡単に考えることはできません。
収入への影響や、職場でどこまで調整できるかを含めて考える必要があります。
利用できる制度がない場合もある
2025年施行の育児・介護休業法の改正では、子どもの看護などに利用できる休暇の対象が、小学3年生修了までに広がりました。
ただし、育児に関する法定制度の多くは、未就学児や小学校低学年までが中心です。
小学校高学年や中学生のお子さんが不登校になった場合、法律上の制度をそのまま利用できないこともあります。
また、対象年齢に当てはまっていても、雇用期間や勤務日数などによって利用条件が異なる場合があります。
ここに注意!
制度を使えることを前提にするのではなく、就業規則や雇用契約を確認し、利用できる休暇や欠勤時の扱いを把握することが現実的です。
職場には必要な範囲だけ共有する方法もある
職場へ相談する場合も、お子さんの状況を詳しく説明しなければならないわけではありません。
勤務にどのような影響が出ているか、どの範囲なら働き続けられそうかを中心に伝える方法があります。
- 朝の時間帯に遅れる可能性がある
- 学校や支援先の面談で休みが必要になる
- 日中に連絡を受ける場合がある
- 一定期間だけ勤務日を調整したい
職場の理解を得られるとは限らず、希望どおりの調整が難しいこともあります。
ひかりすまいるアドバイザーその場合も、親御さんの伝え方や努力が足りないわけではありません。
直属の上司に話しにくい場合は、人事担当者や派遣元など、別の窓口へ相談できる場合もあります。
相談先がない職場では、現在の勤務をどこまで続けられるかを、家計への影響とあわせて考えることになります。
家庭内の対応を親御さん一人だけの役割にしない
働き方を変えにくい場合は、親御さんが仕事を調整するだけでなく、日中の過ごし方や連絡体制を見直す視点も必要です。
学校からの連絡、昼食、通院や面談など、負担になっていることを分けて確認すると、すべての時間に付き添う必要はない場合もあります。
家族内での分担が難しく、頼れる親族がいないご家庭もあります。
そのため、家庭内だけで対応することを前提にする必要はありません。
ひかりすまいるアドバイザー校内教育支援センターや教育支援センター、学校外の居場所など、お子さんが日中につながれる場所が見つかれば、親御さんが仕事を続けやすくなることもあります。
ただし、利用できる時間や送迎、費用はそれぞれ異なるため、ご家庭で続けられるかも含めて確認することが大切です。
働いている間、日中のお子さんはどう過ごす?

仕事を続ける場合、親御さんがいない時間をお子さんがどう過ごすかは、大きな気がかりになります。
ただ、日中の過ごし方は、年齢だけで決められるものではありません。
体調や気持ちの状態、一人で過ごせる時間、連絡手段の有無などを、ご家庭ごとに確認する必要があります。

「学校に行けない日」も、家からつながれる学び場があります。
aini school 小中等部は、不登校のお子さまが安心して参加できるオンラインフリースクールです。
顔出しや発言を無理に求めず、朝のホームルーム・教科学習・マイクラやイラストなどの楽しい授業を通じて、少しずつ生活リズムや人とのつながりを取り戻しやすい環境が整っています。
- 小1〜中3に対応
- 平日9:00〜15:00に開校
- 教科学習+好きなことから学べる授業
- 出席扱い認定の取得サポートあり
一人で過ごせるかは年齢だけでは判断できない
「何年生なら留守番できる」という一律の基準はありません。
同じ学年でも、一人で落ち着いて過ごせるお子さんもいれば、体調や気持ちの状態によって見守りが必要な場合もあります。
確認したいのは、次のような点です。
- 日中の体調が安定しているか
- 必要なときに連絡を取れるか
- 食事を一人で用意できるか
- 服薬や通院の対応が必要か
- 火や刃物などの扱いに心配がないか
- 気持ちが大きく落ち込むことがないか
一人で過ごすことが難しい日もあれば、比較的落ち着いて過ごせる日もあります。
毎日同じ判断にせず、その日の状態によって考えるご家庭もあります。
留守番中は安全に関わることを確認する
一人で過ごす時間がある場合は、生活を細かく管理するよりも、安全に関わることを確認しておく方が現実的です。
たとえば、体調が悪くなったときの連絡先や、昼食の準備、火を使わないことなどです。
連絡の回数を増やしすぎると、お子さんも親御さんも負担を感じる場合があります。
そのため、昼休みや決まった時間帯など、連絡しやすいタイミングを決めているご家庭もあります。
ひかりすまいるアドバイザー約束を守れなかったときも、すぐに責めるのではなく、一人で過ごすこと自体に無理がなかったかを確認する必要があります。
日中に勉強できないこともある
親御さんが仕事に出ている間、学校の課題やICT教材を進めてほしいと考えることもあるでしょう。
ただ、不登校の時期は、「勉強」という言葉そのものが負担になることがあります。
教材を用意しても、すぐに取り組めるとは限りません。
日中は動画やゲームを見て過ごすことが多くなったり、生活リズムが乱れたりする場合もあります。
ひかりすまいるアドバイザー学習が進まないことだけで、ご家庭での過ごし方すべてを否定的に見る必要はありません。
一方で、生活・学習・人との接点がない状態が続いている場合は、家庭だけで抱え込まず、学校や相談機関と状況を共有する方法もあります。
自宅学習が出席扱いや成績評価につながる場合もある
小学生・中学生では、自宅でICTなどを使って学習した場合、一定の要件を満たすと出席扱いになることがあります。
ただし、教材を利用するだけで自動的に出席扱いになるわけではありません。
学校がお子さんの状況や学習内容を把握し、校長が判断します。
主な要件には、次のような内容があります。
- 計画的な学習内容になっている
- 学校がお子さんの状況を把握している
- 学校と家庭が定期的に連携している
- 学習内容や記録を確認できる
令和6年8月の文部科学省通知では、欠席中に行った学習の成果を、学校の判断で成績評価に反映できることも示されました。
ひかりすまいるアドバイザー出席扱いと成績評価は別の制度です。
どちらも学校ごとの判断になるため、利用を考える場合は、在籍校に確認する必要があります。
※出典:文部科学省「不登校児童生徒が自宅でICT等を活用した学習活動を行った場合の出欠の取扱いについて」/ 文部科学省「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)」(令和6年8月)
家以外で過ごせる場所が見つかる場合もある
一人で過ごすことが難しい場合や、家庭以外との接点を持ちたい場合は、日中に利用できる場所を探す方法もあります。
候補になるのは、次のような場所です。
- 校内教育支援センターや別室
- 教育支援センター
- フリースクール
- オンライン上の居場所
- 地域の相談・支援機関
利用できる曜日や時間帯は、施設によって異なります。
送迎が必要な場所や、費用がかかる場所もあるため、親御さんの勤務時間と合うとは限りません。
すぐに通える場所が見つからないこともありますが、親御さんが日中のすべてを担う以外の方法として、選択肢を確認しておくことには意味があります。
お子さんの居場所・支援サービスという選択肢

親御さんが働いている時間に利用できる居場所があると、家庭だけで日中の対応を抱えずに済む場合があります。
ただし、利用できる時間や日数は施設によって異なります。
お子さんが過ごしやすいかに加えて、送迎や費用、親御さんの勤務時間と合うかも確認が必要です。
日中に利用できる場所は一つではない
学校に行きづらい時期に利用できる場所には、次のような選択肢があります。
| 居場所・支援 | 主な特徴 |
|---|---|
| 校内教育支援センター・別室 | 在籍校の中で教室以外に過ごせる場所 |
| 教育支援センター | 自治体が設置する学校外の相談・支援の場 |
| フリースクール | 民間団体などが運営する居場所や学習支援 |
| オンラインの居場所 | 自宅から活動や交流に参加できる |
文部科学省のCOCOLOプランでも、校内教育支援センターや教育支援センター、民間団体、オンラインなど、複数の支援先が示されています。
それぞれ利用条件や支援内容が異なるため、まずは現在のお子さんの状態と、ご家庭で必要としている時間帯に合う場所があるかを確認します。
学研WILL学園は、学校が合わない・通う自信がないお子さんが、少人数の環境で過ごしやすい学園です。
小学6年生から高校生まで対応しており、学年や状況に合わせて課程や通い方を選べます。
通学・個別指導・メタバースなどに対応し、学習面だけでなく生活リズムや人間関係の不安にも寄り添います。
小・中学生の出席認定実績があり、高校生は高校卒業資格の取得を目指せる点も安心材料です。
- 対象:小学6年生・中学生・高校生
- 形式:通学・個別指導・メタバースなどに対応
- 雰囲気:少人数でアットホームな学園
- 支援:学習面・生活面・気持ちの面をサポート
- 進路:学校復帰・高校進学・高校卒業まで見据えた支援
オンラインの居場所は自宅から利用できる
外出が難しい時期には、自宅から参加できるオンラインの居場所が選択肢になる場合があります。
オンラインでは、スタッフと話したり、決まった時間に活動へ参加したりできるサービスがあります。
通学や送迎が必要ないため、近くに通える場所がない場合にも利用しやすい形です。
一方で、オンラインサービスは、仕事中のお子さんを継続して見守る仕組みとは限りません。
ひかりすまいるアドバイザー活動時間が短い場合や、お子さん自身で接続する必要がある場合もあります。
利用を検討するときは、次の点を確認しておくと、ご家庭の状況と合わせやすくなります。
- 利用できる曜日と時間帯
- 活動への参加方法
- 欠席や途中退出への対応
- 保護者が相談できる体制
- 月額料金や追加費用
- 学校との連携内容
オンラインであっても、参加することがお子さんの負担になる場合があります。
体験や説明を通して、活動内容や参加頻度を確認することが大切です。
教育支援センターは自治体が設置する公的な支援先
教育支援センターは、教育委員会などが設置する公的な支援先です。「適応指導教室」という名称が使われている地域もあります。
利用料は基本的に無料で、個別学習や相談、集団活動などが行われています。
保護者相談や家庭訪問に対応している施設もありますが、支援内容は自治体によって異なります。
また、午前中のみの開室や週に数日の利用など、親御さんの勤務時間をすべてカバーできない場合もあります。
利用前には、次の内容を確認しておく必要があります。
- 開室する曜日と時間
- 利用できる学年や地域
- 相談から利用開始までの流れ
- 保護者による送迎の必要性
- 昼食の対応
- 在籍校との連携方法
- 長期休暇中の開室状況
地域によっては、教育支援センターまで距離がある場合もあります。
利用料だけでなく、通う方法や送迎を続けられるかも含めて検討します。
フリースクールは費用と通い方を確認する
フリースクールは、民間団体やNPOなどが運営する学校外の居場所です。
学習中心、居場所中心、体験活動中心など、運営方針は施設によって異なります。
通う日数や時間も一律ではありません。
週に数日利用できる場所もあれば、短時間の活動を中心とする場所もあります。
利用を検討するときは、次のような点を確認します。
- 利用できる曜日と時間
- 通う頻度を相談できるか
- 月額料金や月謝以外の費用
- 通学方法や送迎の必要性
- 保護者面談の頻度
- 通えない時期の相談や料金の扱い
- 在籍校との連携や出席扱いへの対応
フリースクールは、親御さんが働く時間にお子さんを預けるための施設とは限りません。
ひかりすまいるアドバイザー利用できる時間が勤務時間と合うか、お子さんが無理なく過ごせるか、ご家庭が費用や送迎を続けられるかをあわせて確認することが大切です。
働き続ける自分を責めないために|親御さん自身の心のケア

お子さんが学校に行きづらい状況で仕事を続けていると、「そばにいなくてよいのだろうか」と迷うことがあります。
一方で、仕事を辞めたり勤務を減らしたりした場合にも、収入や今後の働き方への不安が生じます。
どの選択をしても迷いが残ることは珍しくありません。
親御さん自身が相談できる場所を持ち、家庭の外にも気持ちを置ける時間を確保することは、仕事と家庭の両方を続けるうえで大切です。
仕事を続けることは、お子さんを後回しにすることではない
仕事を続けることに対して、罪悪感を抱く親御さんもいます。
日本国内の研究を整理したレビューでは、学校に行きづらいお子さんを持つ母親が、自責の念や自己否定を抱きやすいことが報告されています。
仕事を続ける選択には、収入を保つことや、親御さん自身の生活を維持する意味があります。
勤務中にお子さんと離れる時間があることも、親子それぞれが過ごす時間につながる場合があります。
ひかりすまいるアドバイザーそのため、働き続けていることだけを理由に、親御さんの関わりが足りないと考える必要はありません。
親御さん自身も相談できる場所を持つ
相談先は、お子さんの状態について話すためだけの場所ではありません。
仕事との両立や家計、学校との連絡、日中の見守りなど、親御さん自身が抱えている負担も相談できます。
相談先としては、次のような場所があります。
- 学校のスクールカウンセラー
- 自治体の教育相談窓口
- 教育支援センター
- 保健センターや子育て相談窓口
- 親の会や民間の相談機関
- こども家庭庁「親子のための相談LINE」
相談したからといって、すぐに解決方法が決まるとは限りません。
ただ、家庭内では整理しにくい問題を、学校・仕事・生活に分けて考えやすくなる場合があります。
ひかりすまいるアドバイザー「親子のための相談LINE」は、18歳未満のお子さんと保護者などが利用できます。
受付時間は自治体によって異なるため、利用前に確認が必要です。
お子さんのことから離れる時間も必要になる
仕事、学校への連絡、相談先探しなどが重なると、一日の大半をお子さんのことに使ってしまう場合があります。
親御さんが休む時間や、仕事・不登校とは関係のない時間を持つことは、問題から目をそらすことではありません。
対応を続けるために、親御さん自身の負担を確認する時間でもあります。
まとまった時間を確保できない場合もあるため、特別な予定を作ることを前提にする必要はありません。
通勤中や休憩時間など、短い時間でも気持ちを切り替えられることがあります。
ひかりすまいるアドバイザー親御さんだけで抱える状態が続いている場合は、家庭内での分担だけでなく、学校や相談機関にどの部分を任せられるかを確認することも選択肢になります。
不登校と親の仕事に関するよくある質問

不登校と仕事の両立について、親御さんが抱きやすい疑問をまとめました。
子どもが不登校になったら、仕事を辞めるべきですか?
すぐに仕事を辞める必要があるとは限りません。
お子さんの心身の状態や日中の見守りの必要性、家計、職場で調整できることによって、考え方は変わります。
勤務時間や出勤日を減らす、一時的に休む、日中の居場所を探すなど、退職以外の選択肢もあります。
一方で、安全面の心配が大きい場合や、通院・相談への付き添いが必要な場合は、仕事の調整を優先することもあります。
仕事中に子どもを一人で留守番させても大丈夫ですか?
「何年生なら大丈夫」という一律の基準はありません。
年齢だけでなく、日中の体調、連絡手段、食事や服薬への対応、安全面などを確認する必要があります。
同じお子さんでも、落ち着いて一人で過ごせる日と、見守りが必要な日があります。
毎日同じ形に決めず、その日の状態に応じて考えるご家庭もあります。
フルタイムやパート勤務でも両立できますか?
仕事を続けているご家庭はありますが、両立のしやすさは勤務形態や職場環境によって異なります。
在宅勤務やフレックスタイムを利用できる職場もあれば、シフト変更や急な欠勤が難しい職場もあります。
特にパートやシフト勤務では、勤務時間を減らすと収入に直接影響することも少なくありません。
働き方を大きく変えることを前提にせず、現在の勤務先で調整できる範囲と、日中の過ごし方をあわせて確認する必要があります。
職場にはいつ、どこまで伝えればよいですか?
遅刻や早退、欠勤など、仕事への影響が出始めた段階で相談する方法があります。
お子さんの状況を詳しく説明する必要はありません。
勤務にどのような影響があり、どのような調整を希望しているかを中心に共有できます。
ただし、職場の人員や業務内容によっては、希望どおりの対応が難しいこともあります。
調整できなかった場合も、親御さんの伝え方や努力が足りないとは限りません。
日中、子どもが家で勉強しない場合はどう考えればよいですか?
不登校の時期は、学校の課題やICT教材を用意しても、すぐに取り組めない場合があります。
勉強が進んでいないことだけで、日中の過ごし方すべてを否定的に見る必要はありません。
一方で、生活・学習・人との接点がない状態が続いている場合は、学校や相談機関と状況を共有する方法があります。
小学生・中学生では、自宅学習が一定の要件を満たした場合に、出席扱いや成績評価につながることもあります。
ただし、どちらも自動的に認められるものではなく、在籍校の判断が必要です。
収入が減る場合に利用できる支援制度はありますか?
不登校を理由に全国一律で支給される手当はありません。
ただし、ご家庭の収入や生活状況、通院の有無などによって、次の制度を利用できる場合があります。
- 就学援助
- 児童扶養手当
- 生活保護
- 自立支援医療
対象条件や申請方法は自治体によって異なります。
学校や自治体の窓口で、ご家庭が対象になる制度があるかを確認する必要があります。
高校生の場合も、小学生・中学生と同じように考えられますか?
仕事との両立や日中の見守りを考える基本的な視点は共通しますが、利用できる制度は異なります。
小学生・中学生を対象とする出席扱いの仕組みは、高校生にはそのまま当てはまりません。
高校では、出席日数や単位、進級、卒業の条件が学校ごとに定められています。
高校生の場合は、在籍校の制度や学習状況を個別に確認する必要があります。
まとめ

最後にこちらの記事をまとめていきましょう。
こちらの記事では、
- 不登校による親御さんの仕事への影響
- 仕事を辞める・続けるときの判断材料
- 勤務時間や働き方を調整する方法
- 仕事中のお子さんの過ごし方
- 日中に利用できる居場所や相談先
などについてご紹介しました。
仕事を続けるか辞めるかは、お子さんの状態だけで決められるものではありません。
| 考えられる形 | 確認したいこと |
|---|---|
| 現在の仕事を続ける | 日中の安全、連絡体制、利用できる居場所 |
| 勤務時間や日数を減らす | 収入への影響、職場で実際に調整できる範囲 |
| 一時的に休む・退職する | 家計、利用できる制度、今後の働き方 |
お子さんの日中の安全や見守り、家計、職場で調整できる範囲、利用できる居場所や支援を分けて確認します。
在宅勤務や時短勤務などを利用できる職場もありますが、すべての親御さんが柔軟な制度を使えるわけではありません。
パートやシフト勤務では、勤務時間を減らすことが、そのまま収入の減少につながる場合もあります。
そのため、制度があるかどうかだけでなく、お子さんが日中どのように過ごしているか、どの程度の見守りが必要か、ご家庭の生活を維持できるかをあわせて考えることが大切です。
教育支援センターや校内の支援、フリースクール、オンラインの居場所なども、利用時間や送迎、費用によっては仕事との両立に合わないことがあります。
お子さんに合うかだけでなく、ご家庭が無理なく続けられるかも確認が必要です。
ひかりすまいるアドバイザーすぐに一つの結論へ絞らず、ご家庭で確認できることから整理していけるとよいですね。
どの選択をしても迷いが残ることはあります。
仕事、学校、日中の過ごし方、家計の問題を分け、学校や自治体、職場などに相談できる部分を整理することで、親御さん一人に負担が集中する状態を減らせる場合があります。



